ビール国内シェアでトップを快走するアサヒビールが中期経営計画最終年に突入

2015年01月17日 16:39

Super Dry Premium

2月17日から期間限定で全国発売する、香ばしいコクにこだわり醸造したプレミアムビール「アサヒスーパードライ・ドライプレミアム・煎りたてコクのプレミアム」

 アサヒビールが2015年経営計画を発表した。同社は、「食の感動──つまり、“おいしさ・喜び・新しさ”」を通じて、世界で信頼される企業グループを目指す“長期ビジョン2020”の実現に向けた実行計画として、2015年までの3カ年計画「中期経営計画2015」の最終年をスタートさせた。なお、本年度のスローガンを「総合酒類提案を通じて“最強のパートナー企業”を目指す!」とした。

 2014年、アサヒビールは「スーパードライ」の醸造工程において重要な役割を果たす、新しい酵母管理技術を導入し、キレの良さと泡のきめ細かさを向上させた。この“進化”した「スーパードライ」は、“ワールドビアカップ2014”の「Inter National Style Lager」部門で金賞を獲得し、世界的に高い評価を得た。また、2013年にギフト限定で発売した「アサヒスーパードライ・ドライプレミアム」を本格市場導入・展開。さらに「ドライプレミアム」の期間限定商品の発売など、スーパードライ・ブランド力の強化に取り組んだ1年だった。

 一方、スピリッツ事業では、ニッカウヰスキー創業者である竹鶴政孝生誕120周年、創業80周年という記念すべき年を迎え、同社ブランドのプレミアム・ウイスキー「竹鶴」「余市」などが大きく売上を伸ばした。その他にも、ブルゴーニュの銘醸家ルイ・ラトゥール社が所有するボージョレ地区のブランド「アンリ・フェッシ」の取り扱いをスタートさせるなど強固な商品ポートフォリオの拡充が奏功した。

 2015年は、同社の強みである「ビール」において「アサヒスーパードライ」の“更なる進化”を図るという。「アサヒスーパードライ・ドライプレミアム」「アサヒスーパードライ・ドライブラック」を中心に、「スーパードライ」ブランド全体で“限界なき挑戦”をテーマに新たな価値提供へ向けたブランド力強化に取り組む。また、期間限定商品やスペシャルパッケージといった新しい価値を提供する商品の拡充を図る予定だ。

 2010年より本格展開したビール事業における“マイナス2度で提供”する「エクストラコールド」戦略は、当初2015年に計画していた1万店舗での設置を1年前倒しで達成。本年の目標では、1万2500店で「エクストラコールド」を訴求する計画だ。

 ビール系「新ジャンル」については、主力商品である「クリアアサヒ」ブランドを中心に強化を図る。爽快な味わいとクリーミーな泡持ちが特長の「クリアアサヒ」と、最高級のコクと6%のアルコールが特徴の「クリアアサヒ・プライムリッチ」、そして両商品に機能性を付加した新商品を発売する計画だ。これら商品は、大規模なTVCMと連動した店頭施策でブランド力アップを目指す。

 また、健康志向の高まりを背景に注目を集める「プリン体85%オフ/糖質70%オフ」の「アサヒ・オフ」は、昨年12月中旬製造分より原麦汁エキス濃度を高めるクオリティアップを実施。従来のアルコール度数3.5%以上4.5%未満を4%以上5%未満に変更し、飲み応えを向上させて販売力を強化した。

 本格ビールでも新商品を投入する。香ばしいコクにこだわり醸造したプレミアムビール「アサヒスーパードライ・ドライプレミアム・煎りたてコクのプレミアム」を2月17日から期間限定で全国発売する。同ビールは、「ドライプレミアム」の特徴である“贅沢なコクとキレ”はそのままに、フレッシュなロースト香を有する「煎りたて国産麦芽」を使用することで、香ばしいコクと香りを実現したプレミアムビール。また、アルコール度数は6.5%で、豊かな飲み応えのある味わいとしたという。

 本格ビール国内シェアで圧倒するアサヒビール、今夏もトップを走り続けるのか?(編集担当:吉田恒)