総理は歴史の修正主義者との批判免れないと懸念

2015年02月05日 08:31

 民主党の細野豪志政調会長は4日の衆議院予算委員会で先の戦争について「国策を誤ったと認めるべき」と安倍晋三総理の歴史認識を質したが、総理は認めなかった。これを受け細野政調会長は「総理は歴史の修正主義者という批判を免れない」と国内外への影響、特に周辺アジア諸国や米国などへの影響を懸念した。

 細野政調会長は「これでは戦後70年をきちんと総括し、新たな歩みを前向きに政府として、国会として進むことはできない」と迫った。

 この日の質問で、細野政調会長は政府が1941年4月に各省庁から若手官僚を集め立ち上げた総力戦研究所が開戦前に日米開戦をシミュレーションし、日米開戦は避けるべきとの結論を出したにもかかわらず、当時の首相や開戦時の首相である東条英機陸相は開戦を決断したとし「村山談話を離れても国策を誤った瞬間であり、わが国は国策を誤ったと認めるべき」と総理の歴史認識を質した。

 また、2012年12月26日に安倍総理が靖国神社参拝後に発表した総理談話の「戦争犠牲者」に戦争指導者は含まれる考えかとの問いにも答えなかったことから、細野政調会長は「国策を誤ったという最も基本的なところを認めない。戦争指導者を戦争犠牲者とすることも否定しない」と強く批判。「歴史の修正主義者という批判を免れない」と酷評した。(編集担当:森高龍二)