デフレ脱却への第一歩 株価高水準に榊原会長

2015年02月20日 08:21

 日本経済団体連合会の榊原定征会長は19日、日経平均株価の終値が1万8264円79銭と約15年ぶりの高値になったことについて「アベノミクスにより、長年苦しんできたデフレからの脱却に向け、第一歩が踏み出された」結果だとの見方を示した。

 榊原会長は「アベノミクスにより日本経済は緩やかに回復している」とし「先般、公表された10月から12月期のGDP一次速報も年率2.2%のプラスになり、3四半期ぶりにプラス成長に戻った。これに加え、名目成長率が実質成長率を17年ぶりに上回った」とした。

 榊原会長は「GDPの6割を占める消費は依然として力強さに欠けているので、デフレ脱却、日本経済再生に向けた正念場にあることに変わりないが、長年苦しんできたデフレからの脱却に向けて、第一歩が踏み出された結果」が背景にあるとした。

 また「地方経済活性化は最重要課題のひとつ」とし、「国内GDPの約7割を占める地方経済の活性化なくして、わが国経済の再生はない」としたうえで「経団連としても地方経済懇談会の活性化など地方創生への取り組みを強化している。引き続き、地域の経済団体との連携を深め、農業や観光の振興、企業の地方拠点の強化などを進めていく」と経済界として景気の好循環に引き続き取り組む考えを示した。(編集担当:森高龍二)