制汗デオドラント市場で今、定番のスプレータイプに代わる「直塗り」タイプが伸長している。スティックやロールオンなどの他、女性をターゲットにしたボール型なども登場。
セクハラやパワハラをはじめ、世の中には様々なハラスメントが存在するが、本人が意図していないにもかかわらず他人に大きな不快感を与えてしまうのが、体臭や口臭などのニオイによるスメルハラスメントだ。
ファブレスメーカー事業等を手掛ける株式会社ブラシナが、都市部に在住する600人のモニターを対象に行なった「体臭・加齢臭に対する意識調査」によると、女性では90.3%、男性では82.7%が「自分以外の体臭が気になったことがある」と答えている。しかしながら、この回答者ら自身も、知らず知らずの内に他人にスメハラしている可能性だってあるのだ。
スメハラの怖さは、「自分では気づきにくいこと」「他人が指摘しにくいこと」ではないだろうか。それだけに自発的な予防が必要になってくる。口臭や足のニオイ、加齢臭などもさることながら、とくにこれから徐々に暖かくなるにつれて気をつけたいのが汗のニオイ、そしてワキのニオイだ。
ワキのニオイ対策としては、とにかく身体を清潔に保つこと、通気性の良い服を着ること、そして制汗剤の使用などがある。
ロート製薬株式会社＜4527＞の調査によると、スプレータイプや汗を拭き取るシートタイプに代わって、最近はスティックやロールオンタイプなど、ワキなどに直塗りするタイプの商材が年々売上を伸ばしているという。
たとえば、天然アルム石成分のチカラでニオイを元から断つ、デオナチュレの「ソフトストーンW」や「クリスタルストーン」、根強い人気を誇るニベア花王株式会社の8×4シリーズのロールオンタイプなどがあるが、ロートからもこの春、同社の人気制汗剤ブランド「リフレア」より、新しい球状・直塗りタイプの新製品が発売される。
3月18日に新発売される薬用デオドラント「デオボール」は、汗に反応して心地よい香りをゆっくりと放出するフレグランスセンサーを採用している新しい制汗剤だ。ベンザルコニウム塩化物とイソプロピルメチルフェノールによるダブル殺菌効果でワキのニオイを長時間にわたってケアするとともに、制汗成分クロルヒドロキシアルミニウムによって、汗をかいた後でもさらさらとしたドライ感をキープする。
何よりも面白いのが、デオボールの商品名の通り、コロコロと丸いボールのようなフォルム。カラフルで楽しげな、見た目の可愛さも女性ウケしそうだが、薬剤部分を球状にすることで、ぐりんとひと塗りするだけで、まんべんなく塗布できる高密着性を実現しているスグレモノなのだ。
「人のふり見て、我がふりなおせ」ということわざがあるが、梅雨や夏を控えたこれからの季節、他人のニオイにスメハラを感じたら、自分自身のニオイも気にするようにしたいものだ。（編集担当）
