LG、5月より国内初となる有機ELテレビを発売

2015年03月27日 08:26

韓国のLGエレクトロニクスは25日、国内で初となる大型の有機ELテレビを5月より発売するとの発表を行った。発売されるのは8シリーズ13モデルで、5月に55V型の4K対応曲面有機ELテレビ「55EG9600」を投入するほか、6月にはフルHDの曲面有機ELテレビ「EC9310」、また秋ごろに4K対応の65V型「65EG9600」を投入するとしている。予想実売価格はそれぞれ、「55EG9600」が62万8800円前後、「EC9310」が39万8800円前後、「65EG9600」が99万8800円前後となっている。LGエレクトロニクスは国内初となる有機ELテレビかつ曲面ディスプレイ搭載テレビといった最先端機種を投入することで、市場におけるシェア5%獲得を目指す。

 LGエレクトロニクスの有機ELは、白色OLEDパネルにカラーフィルターを組み合わせるタイプで、光の3原色であるRGB(レッド、グリーン、ブルー)にW(ホワイト)のサブピクセルを加えることで、画面の明るさを実現している。また曲面ディスプレイのため、これまでにない臨場感や没入感を味わうことができるという。

 今回発表された機種については、5月以降都市部の家電量販店を中心に販売され、将来的には70型などの大型化も進めていきたいとしている。LGエレクトロニクスはすでに欧米などで有機ELテレビを発売させているが、日本市場に投入するのは今回が初めてのこととなる。

 LGエレクトロニクスは2010年に日本のテレビ市場に再参入をはたしているが、なかなかシェアを獲得することができずにいた。しかし今回の新機種投入により、先端技術や新製品への関心が高い日本市場にて、高価格帯テレビの選択肢を提供したいとしている。

 液晶よりも薄く画質が鮮明であり、さらには画面を埋める素子が1つ1つ発光するため液晶のバックライトが必要なく、無色発光の完全な黒色の再現、また色の対比が鮮明で美しい映像表現が可能となるなど、有機ELテレビにおいて高い技術力を示すことで、LGエレクトロニクスとしてはブランドイメージを高めるとともに、日本市場でのシェアを拡大させたい考えだ。(編集担当:滝川幸平)