Facebookでユーザー間の送金が可能に、楽天銀行のサービスと何が違うのか?

2015年04月03日 08:21

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Facebookの送金サービスのメリットは、デビットカードと同社のアプリ「メッセンジャー」のアカウントをリンクさせるだけで利用開始できることある

 アメリカでFacebookを使って送金が可能になるサービスが始まる。すでに日本語のヘルプも用意されていて、アメリカでの評判がよければ日本への導入の近いと思われる。日本では2014年8月から楽天銀行がFacebookアカウントでの送金サービスを行っている。この2つのサービス、どちらが便利で、しかも安全なのだろうか?

 Facebookの送金サービスのメリットは、デビットカードと同社のアプリ「メッセンジャー」のアカウントをリンクさせるだけで利用開始できることある。送金の操作もチャットボックス内のドル・マーク(アメリカでは)をタップするだけ。これだけの操作で友人にお金を送ることができる。手数料も無料である。

 デメリットは、デビットカードが無ければ発行するという手間が必要ということだ。

 楽天銀行のFacebookを使った送金サービスのメリットは、楽天銀行に口座があればすぐに使えるということである。デビットカードの発行などの手間も要らない。

 こちらのデメリットは、銀行口座にログインする必要があること、送金手数料がかかる場合があるということだ。

 FacebookなどSNSで心配になるのがハッキングなどの悪意のある行為であろう。この不安についてもFacebookはPINコード(暗証番号)を利用することでセキュリティを向上させている。さらに、クレジットカードではなくデビットカードを利用するので、仮に被害にあっても損害を最小限に食い止めることができる。

 楽天銀行の送金サービスは銀行口座からの送金になるので、セキュリティ面での心配は少ない。

 送金の手軽さから言えばFacebookの送金サービスに軍配が上がる。楽天銀行のように口座にログインする必要もなく、チャットボックスからワンクリックで送金が可能だからだ。だが、楽天銀行にはFacebookでの送金以外に「メルマネ」という送金方法もある。「メルマネ」も相手の口座番号などを知ること無しに、メールアドレスと名前だけで送金できるとても簡単で使いやすい送金方法である。

 Facebookの送金サービスと楽天銀行の送金サービスは、利用者の状況によってそれぞれにメリットとデメリットがありどちらが便利とは決めがたいのが結論である。ただ、利用者にとってはさまざまなサービスが提供されることは喜ばしいことではないだろうか。(編集担当:久保田雄城)