今やノートPCを持ち歩いている人だけでなく、タブレットやスマホで旅先からのインターネットを楽しむ人が増えている。一方で、公衆無線LANのセキュリティの問題が浮き彫りに。公衆無線LANについての知識、セキュリティ対策はもはや必須である。
カフェや地下鉄、コンビニなどで公衆無線LANが使用可能であることの表示をよく目にするようになった。今やノートPCを持ち歩いている人だけでなく、タブレットやスマホで旅先からのインターネットを楽しむ人が増えている。ビジネスマンにとっては、旅先でインターネットに接続できることで、仕事の効率が上がったという人もいるだろう。確かに便利ではあるが、セキュリティ面で気をつけている人は少ない状況ではないだろうか。
そもそも公衆無線LANとは、先述したような外出先で高速インターネットに接続できるサービスのことである。大きく分けて三種あり、一つはNTTドコモなど携帯電話キャリアが提供しているもの。二つ目は携帯キャリア以外の業者が提供するもので、コンビニや飲食チェーン店に多い。三つ目は旅行向けのサービスである。
この公衆無線LANは暗号化キー(パスワード)が適用されて情報が暗号化されている。そのため、第三者に情報が読み取られるようなリスクは低い。しかし、公衆無線LANの場合には多くのユーザーが利用できるようにパスワードが公開されているなど、暗号化のレベルが低いケースがある。ゆえに、無線を傍受されて情報が漏えいするリスクが高いのだ。
実際に、カフェで公衆無線LANを利用しFacebookのアカウントが乗っ取られてしまった、クレジットカードの情報が流出してしまったという被害も報告されている。便利なサービスではあるが、ノートPCやスマホには個人情報をはじめ、仕事上の機密事項が入っている人も多いだろう。インターネット上の取引に際しても同様だ。
これらの被害を防ぐためにはまず、セキュリティーソフトを導入することは基本である。そして、常に最新のバージョンへ更新しておくことだ。そして、公衆無線LANへ接続した場合には銀行口座やクレジットカードの情報に関する作業は行わない。プライベートや企業秘密に触れる内容のメールの送受信を行わないといった自衛が必要である。どうしても外出先でインターネットに接続する必要がある場合には、スマホをモバイルルーターとして使用する「テザリング」機能がお勧めだ。頻繁にインターネットを利用する人は、セキュリティについての知識を増やしておくのに越したことはない。(編集担当:久保田雄城)