2015年ニューヨーク国際オートショーで次期レクサスRXをワールドプレミア

2015年04月04日 20:37

Lexus RX

RX450hに搭載するハイブリッドユニットは、熱効率を追求した3.5リッターV型6気筒アトキンソンサイクルエンジンと高トルクモーターを内蔵したトランスミッションを組み合わせる

 米ニューヨークで4月1日(一般公開4月3日~12日)から開催されている「2015年ニューヨーク国際オートショー」において、レクサスが新型プレミアムクロスオーバー「RX450h」「RX350」を発表した。

 レクサスRXは、1998年に初代モデルを北米などで発売以来、LEXUSを支える主力販売モデルとして位置づけられており、新型は「RXでありながら、RXであることを超えていく」を命題に開発されたという。

 流麗さと力強い存在感を兼ね備えた外観デザインや、操作性に配慮した先進機能と上質感が融合した内装を実現した。SUVとして独自の進化を遂げたスピンドルグリルと、L字型の三眼フルLEDヘッドランプが、レクサスのアイデンティティを主張するエクステリアをまとう。同時にフォグランプと一体化し、高い位置に配したコーナリングランプが安全性とスマートなデザインを際立たせる造形となった。またホイールベースを従来型より50mm延長し、ホイール径を20インチにまで拡大。アンダーボディの存在感を強調した堂々たるプロポーションを実現した。

 フロントフェンダーからボディ後端まで続く菱形のメインボディ。大きく張り出した前後のホイールフレアが、滑らかで堂々とした力強さを強調する。ボディ側面へ回りこんだL字型テールランプが、リヤのワイド感を引き立たせる。トリムを脱着できる新開発のセレクタブルカラートリムホイールが、ボディカラーとの組み合わせで足元を華やかに演出する。ボディサイズは全長×全幅×全高4890×1895×1690mm、ホイールベース2790mmである。

 新型は、サスペンションやボディ構造を進化させ、素直な応答性と心地よい操縦安定性を追求した。フロントプラットフォームを徹底的に改良し、軽快な乗り心地と安定した旋回性を実現。同時にボディ剛性を高め、乗り心地に加えてリヤ席の振動低減、ロール方向への動きに対する安定感も向上。滑りやすい路面でも安定した車両制御を可能にするVDIMや、最適なシフト制御で快適な乗り心地を確保するAVSなどの機能が走行安定性能を支える。VDIMとは「Vehicle Dynamics Integrated Management」の略で、ABSやTRC(トラクションコントロール)、EBD(電子制御制動力配分装置)、加えてVSC(横滑り防止装置)をコンピュータで統合制御して車両の安定化を図るシステムだ。

 サスペンションやボディ構造の改良により操縦安定性をさらに高め、同時にミリ波レーダーとカメラを用いた自動ブレーキシステムを含む予防安全パッケージ「Lexus Safety System +」を導入し、多面的な安全運転支援も図っているという。

 インテリアの造形も上質感と先進性が融合している。インストルメントパネルの水平軸を低い位置で?げることで前席の広がりと一体感を強調した。一方、色や素材の切り替えと立体で造形に深みを与え、運転席と助手席の各空間を分離する効果を狙った。表示スペースを拡大することで視認性を高めたヘッドアップディスプレイを起点に、メーターフードからセンターコンソールへ滑らかに繋がる導線が、前後方向の伸びやかさを形成し、運転に集中できる空間を実現したという。リヤシートは、従来型よりさらにレッグスペースを広げ、電動でリクライニングが可能なパワーシートや、シートヒーターなどの機能を追加することで快適性を向上させている。

 RX350の直噴メカD-4Sを搭載した3.5リッター V型6気筒エンジンは、パワーと燃費、そして環境性能を両立する。一方、RX450hのハイブリッドユニットは、熱効率を追求した3.5リッターV型6気筒アトキンソンサイクルエンジンと高トルクモーターを内蔵したトランスミッションを組み合わせ、低燃費とCO2排出量の低減を実現した。新型RXの日本での発売は、2015年秋以降を予定している。(編集担当:吉田恒)