メキシカン・ファストフードのタコベルが日本再上陸

2015年05月03日 15:32

 メキシカン・ファストフードのタコベル(Taco Bell)が4月21日、東京・渋谷に1号店をオープンした。

 同社は1980年代後半に東京や名古屋へ進出したが、業績が伸びず、90年代前半に撤退を余儀なくされた。日本のファストフード市場が未成熟だったこともあり、なかなか受け入れられなかったという。そして今回、同社は約20年ぶりに再上陸することになった。

 同社は62年に米カリフォルニア州でグレン・ベル氏が創業した。現在は米国で6250店、米国以外の26カ国で250店を展開している。アジアでは韓国、インド、フィリピンで展開している。同社は2023年までに米国以外の海外店舗を1300店舗に拡大するという目標を掲げており、ラテンアメリカ、ヨーロッパとともに、アジアでの出店を急いでいる。こうした中で、同社は再び日本市場に挑むことになった。

 今回、同社は焼き肉チェーン「牛角」のFCや釜飯店「とりでん」などを運営するアスラポート・ダイニングと組んで、日本再進出を果たした。同社によると、アスラポートの担当者がカリフォルニアの本社まで会いに来るなど、強い情熱を示し、タコベル・ブランドを深く理解してくれたことが決め手になった。

 同社は、Twitterなどのソーシャルメディアを活用し、消費者と緊密な関係を築いている。こうした関係を活かして、消費者の声を新たな商品やサービスの開発に直接反映させている。日本でもソーシャルメディアを積極的に活用していく方針だ。

 タコベルは注文を受けてから商品を作る「メイド・トゥー・オーダー」を採用しているので、できたてを食べることができる。

 看板メニューは、トルティーヤで具をはさんだ「タコス」と、クレープのように具を巻いた「ブリトー」。いずれも、肉などの具材を自分で選べる。価格は、単品のタコスが320円、ブリトーが500円(いずれも税抜き、以下も)。

 日本限定メニューとして、「シュリンプ&アボカドブリトー」(590円)と「タコライス」(530円)を用意した。果たして二度目の挑戦は成功するのだろうか。(編集担当:久保田雄城)