安保法案「1度撤回された方がいい」

2015年06月06日 11:50

 民主党の辻元清美議員は5日の衆院安保特別委員会で、前日の衆院憲法審査会で参考人出席した与党側推薦の憲法学者も含め、全員が集団的自衛権の行使容認は違憲だとしたことなどを踏まえ「憲法の根幹が揺らいでいる。『違憲かも知れない』または『違憲だ』と断言された状況のなか、自衛隊員に『他国のために命を懸けて戦え』と言えるのか。政府は本法案を1回撤回された方がいい」と政府に迫った。

 中谷元防衛大臣は「国際法上に言われる集団的自衛権ではなく、わが国の憲法上、わが国の自立を全うし国民を守るための、やむを得ない自衛の措置として、必要最小限度のものであるという前提で武力の行使を認めたもの。他国の防衛それ自体を目的とする集団的自衛権の行使を認めるものではないということで、今回の法案は憲法の範囲内だという認識に至った」と法案は違憲のものでなく、現行憲法の範囲内に収まっていると強調した。

 また、武力行使について「新3要件に合致したときに検討する」とし、新3要件に合致するかどうかの基準についても「現実に発生した事態の個別具体的な状況に即して政府が全ての情報を総合し客観的合理的に判断する」とこれまでの答弁を繰り返した。(編集担当:森高龍二)