全国の小中学校で小テストをデジタル化 DNPとマイクロソフトのプロジェクトがスタート

2015年06月08日 08:02

 ついに、学校でもデジタル化が始まった。小中学校では、2020年までにタブレット端末が1人1台配備される予定であり、情報通信技術(ICT)の進展とともに、様々なデジタル教材やテストアプリ、コンテンツが開発されている。一方、現在学校で使用されている紙の小テストやドリルを活用したいというニーズもある。

 紙の小テストやドリルは、教科書会社・教材会社が提供するものや教員自身が作成したもの、自治体が作成したものなど様々なものがあるが、デジタル化が遅れている状況だ。大日本印刷(DNP)<7912>と日本マイクロソフトは共同で、学校現場のテストのデジタル化に向けたプロジェクトを開始すると発表した。今回両社は、これまで印刷物やプリントで提供されてきた紙の小テストのデータを、「Word」用のデータに変換し、テストのデジタル化を進めていくという。 

 DNPは、教材会社や自治体が作成した大量の紙のテストやドリルを効率的にWordに変換し採点機能を簡単に付加できるシステムの構築とともに、Wordのデジタルテストに変換するサービスを提供。日本マイクロソフトは、DNPとともに教育ICT販売会社や教材会社と協力し、このサービスを教育委員会、教育機関などに提案する。

 また、この取り組み以外に、両社は以下のサービスを展開する。まずDNPは、自治体や学校に「DNP学校向けデジタルテストシステム AnswerBoxCreator」を提案していく。この製品は、紙のテストをWordに変換して、デジタルテストを作成するシステムで、記述式のデジタルテストにおける解答プロセスの解析なども行っていく。

 一方、日本マイクロソフトは、Office環境が整備されていない自治体に対するOfficeのライセンス提案、データ可視化ツール「Power BI」の提供とDNPへの技術支援、などを行う。

 今後両社は、今年度中に東京や京都などの自治体や学校で、紙の教材をWordに変換したデジタルテストの利活用に向けた実証研究を開始する。 東京都内の小学校では、小学5年生向けの算数教材をはじめとする1000ページ分、京都府内の中学校では、3年生向けの3教科300ページ分の教材のWord化を行っていく。その他、福岡県・神奈川・ 埼玉県などの小中高校約10校が教材を含めた実証を予定している。両社は、教材会社とも連携し、約3万ページの教材のWord化を行います。さらに、両社は3年間で1万校分のWord化を目指す。

 またDNPが提供する記述式デジタルテストの解答分析システムと、マイクロソフトのクラウド基盤「Microsoft Azure」の機械学習プラットフォーム「Azure Machine Learning」を組み合わせ、生徒の学習データをビッグデータ化して学習予測を行い、個別指導・教材を提供するシステム・サービスの提供も目指す方針だ。(編集担当:慶尾六郎)