安倍晋三総理は23日、沖縄慰霊の日の式典であいさつし「沖縄の人々には米軍基地の集中など、永きにわたり、安全保障上の大きな負担を担っていただいている」と感謝の意を示したうえで「この3月末に西普天間住宅地区の返還が実現したが、今後も引き続き、沖縄の基地負担軽減に全力を尽くす」と述べた。
また「沖縄の発展は日本の発展を牽引するものであり、私が先頭に立って、沖縄の振興をさらに前に進めていく」と沖縄振興、発展へつとめると表明した。ただ、普天間基地や辺野古への代替施設建設には触れなかった。
一方、沖縄県の翁長雄志知事は平和宣言の中で、普天間飛行場の名護市辺野古への代替施設建設に反対の意を改めて示した。
翁長知事は「普天間飛行場の危険性除去のために辺野古に移設する。いやなら沖縄が代替案を出しなさいという考えは到底、沖縄県民には許容できるものではない」と政府の対応を改めて批判。
「政府においては固定観念に縛られず、普天間基地を辺野古へ移設する作業の中止を決断され、沖縄の基地負担を軽減する政策を再度見直されることを強く求める」と安倍晋三総理やケネディ大使ら出席の中でアピールした。
また「沖縄が恒久平和の発信地として、輝かしい未来の構築に向けて全力で取り組んでいく」との決意を宣言した。(編集担当:森高龍二)