(イラク派兵は)純然たる軍事作戦だった

2015年07月12日 08:45

 イラク復興支援の実態が当時の支援群・群長の書いた陸上自衛隊内部文書(イラク復興支援活動行動史)で「(イラク派兵は)純然たる軍事作戦だった」ことが10日の衆院安保特別委員会で明らかになった。日本共産党の穀田恵二国対委員長の質問に中谷元防衛大臣が支援群・群長が記述していることを認めた。

 穀田国対委員長は10日の活動日誌のなかで、国会での質問概要を報告。それによると「イラク特措法では『自己保存』の武器使用権限しか認められていなかったにも関わらず、(群長の)文書では、『至近距離射撃』と『制圧射撃(敵に損害を与え、その戦闘力の発揮を妨害する射撃=防衛省規格 火器用語より)』が重点的に訓練されていたことを述べている」と指摘した。

 これについても「中谷防衛相は『(記述が)事実だ』と認めた」としている。正当防衛以外に武器使用はできないなかで、制圧射撃などが重点的に訓練されていたのはなぜか。改めて、議論されることになりそう。

 また、穀田国対委員長は「わたしは、相手が発砲していなくても、『危ないと思ったら撃て』との指導がされていたことも示し、危険な状況であったことを指摘した」とし「非戦闘地域の枠組みがなくなり、治安維持活動まで認めれば、殺し殺される状況になるのは明白と強調した」と政府案の問題を追求したとしている。(編集担当:森高龍二)