選挙で選ばれた権力もやっていけないことがある

2015年07月19日 09:33

 民主党の枝野幸男幹事長は国会前での大学生ら主になっての安保法案反対集会にマイクを握り「選挙で勝ったから何でもしていいということではない」と憲法解釈を変更し、集団的自衛権行使容認を閣議決定したことを根拠に安保法案成立を目指す安倍政権と与党を強く問題視した。学生らから「そうだ」との声があがった。

 枝野幹事長は「選挙で選ばれた権力でもやっていけないことがある。それを決めているのが憲法じゃないですか。その憲法をなんで勝手に変えていいのでしょうか。集団的自衛権は駄目だ、という解釈は、憲法学者の先生方が言ってきたのじゃない。野党が言ってきたのじゃない。歴代の自民党政権が、個別的自衛権はいいが、集団的自衛権は駄目だと、自分たちが言ってきたのです」と訴えると「そうだ、そうだ」と同調の声があがった。

 枝野幹事長は「自分たちの都合で勝手に変えるようなことが許されたら、権力を持てば何でもやっていい社会じゃないか。そんなことを日本で再び起こしてはいけない」と危機感を訴えた。

 枝野幹事長は「国民の皆さんの力を結集して頂きたい」と呼びかけ、「安倍総理は新国立競技場の計画を白紙にすることを決定した。それは国民の皆さんの大きなうねりにあらがうことができなかったからだ。国立競技場で国民の声に耳を傾けるなら、なぜ、安保問題には国民に答えないのか」としたうえで「問題をしっかり理解して頂けるように取り組んでいく。大きなうねりになるよう、みなさん全力で取り組んでいきましょう」と立憲主義、民主主義、集団的自衛権の行使容認を含む政府の安保法案廃案に向け、共に戦おうと呼びかけると拍手が起こった。(編集担当:森高龍二)