国民の声反映 競技場でき原発安保なぜきかない

2015年07月21日 07:26

 民主党の蓮舫代表代行は20日の街頭演説で国民の声を聞くとして安倍総理が新国立競技場を白紙ベースで再検討するとしたことに触れ、「国民の声を聞くと言うなら、なぜ、原発についてはきかないのか、安保法案にはきかないのか。『ご都合民主主義』は今の安倍政権そのものだ」と安倍総理の姿勢に矛盾をあげ、安保法案廃案の輪を広げるようがんばろうと呼びかけた。拍手が起こった。

 蓮舫代表代行は「国民の8割が理解していない法案を強行採決し、これから丁寧に説明していくとは、順番が違うだろ。民主党は対案がない、反対しかしていないというが、憲法学者が違憲だと言っている法案に、どうして対案がだせるのか」と強く批判した。

 また「今の憲法では集団的自衛権は使えないと言ってきたのは、自民党の総理と自民党そのものだった。それを解釈変更し、法案をつくり、10本の法案を1本に束ね、100時間審議したと、強行採決するなど、あまりにも国民を愚弄した、立憲主義を否定したもの。みなさんに声をあげて頂きたい」と呼びかけた。

 蓮舫代表代行は「これまでも、PKO法案ひとつでも1年かけて議論してきた。独裁者が決めて、ついて来ればいいという、いつから日本はそんな国になったのか」と政府対応を非難した。

 蓮舫代表代行は「安倍総理は石油が止まったらという。しかし、我が国には半年分の石油備蓄がある。お互いにエネルギーを補給しあえる安全保障がある。それを無視して、ホルムズの機雷除去が本当に正しいのか」と呼びかけるなど、政府のあいまいな説明も問題視した。

 枝野幸男幹事長は街頭演説で、今の日本にとって最大リスクは尖閣諸島などのエリアでのグレーゾーン事態だとし、領域警備法案はこれに対処するもので、政府案にはまったく盛り込まれていないと提起。「万が一のときに領土・領海を守り、かつ軍が暴走しないような枠組みを法律で作っておくという、一番大事なことを提案しているのが民主党であり、対案がないのはむしろ自民党だ」とした。

 また、「憲法というルールを権力側の都合で変えることを許してしまっていいのか。ルールなき権力は独裁だ。その一歩を踏み出しかねない状況にある」と危機感を示し、世論のバックアップを求めた。(編集担当:森高龍二)