生活の党の山本太郎共同代表はNHKの19日に番組で「政府の安保法案は明確に憲法違反。全力で法案に反対する」と違憲法案として廃案を目指す考えを鮮明にした。合わせて「安全が保障されるというより、危険が高まる。法案の真の目的は安全保障ではなく、経団連の金儲け」とも問題提起した。
山本共同代表は「国内には武器製造企業がたくさんある。イージス艦一隻に2500社、戦闘機一機に1100社の国内企業がかかわっている。武器輸出の解禁は経団連のリクエスト。これを実現したのは安倍総理。選挙の時の組織票、資金提供への恩返し。労働者派遣法の改正も、残業代ゼロ法案も、集団的自衛権も全部、経団連の提言。消費税を2025年までに19%との提言も行っている」と経済界と安倍政権の癒着が背景にあると別の角度からも法案には反対するとし、世論に訴えた。
法人実効税率については、2012年5月15日に日本経済団体連合会が「成長戦略の実行と財政再建の断行を求める」提言で、2025年に消費税を19%まで引き上げ、社会保障給付の自然増を毎年2000億円まで抑制すること。一方で、法人実効税率を25年には25%まで引き下げるように求めていた。
安倍総理は今月開かれたジャパン・サミット2015での基調講演で、法人実効税率について「この4月から2.51%引き下げた(32.11%)が、1年後には引き下げ幅を最低でも3.3%、できれば更なる上乗せを目指す」とし、数年のうちに20%台にまで引き下げることを決めている。(編集担当:森高龍二)