ボルボが一挙にクリーンディーゼル・エンジン搭載に移行する。日本市場向けの「V40」「V40クロスカントリー」「S60」「V60」「XC60」に7月から同時に新型2リッター・クリーンディーゼル「D4」を搭載する。写真はV40SE(399.0万円)
ボルボの5車種同時ディーゼルモデル投入というニュースが飛び込んできた。具体的には、ボルボ・ブランドの売れ筋コンパクトからミディアムクラスまでの5車種、つまり日本向けの「V40」「V40クロスカントリー」「S60」「V60」「XC60」に、7月から同時に新開発2リッター・クリーンディーゼル「D4」を搭載するという発表だ。
最新のディーゼルエンジン「D4」は、最高出力190ps(140kW)/4250rpm、最大トルク40.8kg.m(400Nm)/1750-2500rpmという高出力&大トルクを実現しながら、クラストップレベルの低燃費と高い環境性能を実現しており、クリーンディーゼル乗用車として、自動車取得税および自動車重量税が免税(100%減税)、自動車税75%軽減のエコカー減税対象車だ。
この新しいディーゼルエンジン搭載車は、売れ筋のV40の1.5リッターガソリンターボ車に比べて25万円ほど高い349.0万円だが、エコカー減税を使うことで価格差は10万円程度となる。
更にいうなら、ガソリンの152ps(112kW)/25.5kg.m(250Nm)に比べると、繰り返しになるが、190ps(140kW)/40.8kg.m(400Nm)の出力&トルクにパドルシフト付きのアイシン製8速オートマティックを組み合わせるのだ。
この新開発クリーンディーゼルのスペックは相当スポーティな数値で、現在BMW320dに搭載されている2リッター直4ディーゼルターボが184ps/38.7kg.mで出力&トルクともに勝っている。排気量の大きなマツダの2.2リッターが175ps/42.8kg.m、メルセデスの2.2リッターが177ps/40.8kg.m。ボルボ製は出力で上回る。そして、トランスミッションが“8段”もある。
そして、JC08モード燃費は20.0km/リッターを達成。ガソリンと軽油の価格差とエコカー減税を組み合わせると3万キロほど走れば“元が取れる”計算となる。
ところで、V40はガソリンエンジン車も刷新された。新たに「T3」を9月1日に追加する。「T3」パワートレーンは、新開発のガソリンダウンサイジング直噴ターボエンジン「Drive-E」1.5リッター4気筒直噴ターボエンジンと6速オートマティックを搭載。出力およびトルクは152ps(112kW)/25.5kg.m(250Nm)を発揮し、JC08モード燃費は16.5 km/リッターを達成。「T3」エンジン搭載車もエコカー減税対象車の認定を受ける。
この新しいボルボV40の価格は、T3ガソリン車が324.0万円から374.0万円。D4ディーゼル搭載車が349.0万円から399.0万円。(編集担当:吉田恒)