NECは、ICTを活用して社会インフラを高度化する「社会ソリューション事業」をアフリカで強化する。同社は7月22日、南アフリカ共和国のICTソリューション企業「XON Holdings Proprietary Limited」(XON)に資本参加したと発表した。
NEC〈6701〉は、ICTを活用して社会インフラを高度化する「社会ソリューション事業」をアフリカで強化する。同社は7月22日、南アフリカ共和国のICTソリューション企業「XON Holdings Proprietary Limited」(XON)に資本参加したと発表した。
1996年に設立されたXONは、通信事業者向けネットワーク構築事業や、セキュリティを中心とした政府・自治体向けITシステム構築事業、アウトソーシング事業などで、近年急成長している。
NECは、XONへの資本参加により、販売面で協力するほか、製品・技術の相互補完、XONが持つ高度IT技術者の活用などを推進する。
すでに60年代にアフリカ地域に進出したNECは、同地域で通信・放送インフラの整備に寄与してきた。また2011年には南アフリカ共和国に、サハラ砂漠以南のサブサハラ・アフリカ地域を統括するNECアフリカ社を設立し、通信事業者向けネットワーク構築事業などを展開してきた。
NECアフリカ社の傘下には、東アフリカ地域の拠点としてケニア共和国に「ナイロビ支社」、西アフリカ地域の拠点としてナイジェリア連邦共和国に「NEC西アフリカ社」を設立している。
調査機関クロール社の「Global Fraud Report」は、アフリカでは電力や輸送などのインフラ整備が大きな課題で、さらに医療、インターネット、上下水道、公衆衛生といった分野のインフラ整備が求められており、20年まで毎年1000億米ドル程度の民間企業による投資が必要だと指摘している。
NECは、「2015中期経営計画」のもと「社会ソリューション事業」をグローバルに推進しているが、アフリカが求める「社会ソリューション事業」において同社が果たす役割は今後さらに大きくなってきそうだ。(編集担当:久保田雄城)