武藤議員が発言内容をブログで説明も深まる問題

2015年08月05日 08:17

 「SEALDsという学生集団が自由と民主主義のために行動すると言って、国会前でマイクを持ち演説をしているが、彼ら彼女らの主張は『だって戦争に行きたくないじゃん』という自分中心、極端な利己的考えに基づく。利己的個人主義がここまで蔓延したのは戦後教育のせいだろうと思うが、非常に残念だ」などとツイッターに書き込んでいた滋賀県4区選出の武藤貴也衆院議員は「ツイッターでは文字数が限られており、私の言いたいことが十分に伝えることが出来無いので、ブログで述べさせて頂きます」と3日夜、改めて自身の考えを発信した。

 この中で「砂川判決における田中耕太郎元最高裁判所長官の補足意見」だとして、これを引用し「田中裁判長は自国の防衛を考慮しない態度も、他国の防衛に熱意と関心を持たない態度も、憲法が否定する国家的利己主義だと言っています。真の自衛の為の努力は、正義の要請であるとともに、国際平和に対する義務として各国民に課せられていると言っています。SEALDsの方が仰る『だって、戦争に行きたくないもん』という自分個人だけの感情で、今議論されている平和安全法制に反対するのは、田中最高裁長官の言うように『真の平和主義に忠実なものとは言えない』と私も考えます」と田中元判事の見解と同じ考えからの私見を述べたものだとしている。

 しかし、武藤議員が利己的だとする若者らの安保法案反対の声が自分個人だけの感情と確信できる根拠がどこにあるのか、また、集団的自衛権の行使を含む安保法案は憲法違反の疑いがあり、内閣法制局長官経験者も含め、多くの憲法学者が違憲と判断している中での「違憲疑義のある法案」で、日本の安全保障政策の在り方を考えた中での行動でないとなぜ断言できるのか。公人として国会の場で国民に説明することが求められそうだ。

 また、武藤議員は「世界中の各国が平和を願い努力している現代において、日本だけがそれにかかわらない利己的態度をとり続けることは、地球上に存在する国家としての責任放棄に他ならないと私は考えます」としているのだが、集団的自衛権の行使はできないとする憲法を遵守し、そのうえで国際貢献することが「利己的態度をとり続ける」ことになるのか。この点についても公人として説明が求められそう。

 加えて、文字数が少ないからと言いながら「SEALDsが『戦争嫌だから法案成立を阻止する』と主張するが、戦争したくないなら国会周辺ではなく領海侵犯を繰り返す中国大使館前やミサイル実験を繰り返す北朝鮮・朝鮮総連前で反戦の訴えをすべきだ。法案を阻止しても、国会前で叫んでも、中国や北朝鮮の行動は変えられない」と日中関係の悪化や北朝鮮を必要以上に刺激する言動を提起するような反論は国会議員の資質としてどうなのかも問われそう。(編集担当:森高龍二)