米国が震災直後の経産大臣電話を盗聴か

2015年08月05日 08:13

 民主政権下の経済産業大臣電話を米国が盗聴していた疑いがでてきた。民主党の細野豪志政調会長は4日の記者会見で「内部告発サイト・ウィキリークスが、米国家安全保障局(NSA)が日本政府や日本企業を対象に盗聴を行っていたとする文書を公開したことに関し確認した結果、出ている個別の電話の盗聴がほとんど民主党政権の時になされていた」とした。

 そのうえで「震災直後の経済産業大臣の電話も盗聴されているようだ」とした。同盟関係を深めると言いながら、一方で、信頼関係をぶち壊す信義にもとる行為をしていたことになる。細野政調会長は「党として事実を確認していく必要がある」と厳しく語った。

 この日の会見で細野政調会長は「2011年3月14日に経済産業大臣の電話が盗聴されているようだ。東日本大震災(3月11日)直後で、極めて厳しい状況の中で日本政府が対応している時なので、これが事実なら、同盟国として非常に問題がある」と指摘した。

 あわせて細野政調会長は「安倍政権が安保法制を米国で高らかにうたい上げ、ガイドラインの改定から数カ月先には国会で成立させるというアメリカ追従の性格を明確にしている。前回のガイドライン改定は1997年だったが、それを受けての周辺事態法の整備は1999年で、2年近くたって法整備している。これからみても対米追従姿勢は安倍政権の特徴だ」と安倍政権の姿勢に警鐘をならした。

 そのうえで「同盟国として盗聴というのは問題であり、安倍政権としてしっかり米国政府に要求していくことを求める。安倍政権の対応をしっかりみていきたい」と米国に対し言うべきことを言えるのか、安倍政権の姿勢もみていくとした。事実関係が明確にされなければ米国に対する日本国民の信頼は大きく傷つくことになりそう。(編集担当:森高龍二)