主張十分把握せず批判と武藤議員の発言を問題視

2015年08月05日 08:15

 自民党の武藤貴也衆院議員(滋賀4区選出)が安保法案に反対する若者らに対しツイッター上で「彼ら彼女らの主張は『だって戦争に行きたくないじゃん』という自分中心、極端な利己的考えに基づく」などと決めつけたうえ「利己的個人主義がここまでまん延したのは戦後教育のせいだろうと思うが、非常に残念だ」などと発信していることについて、民主党の細野豪志政調会長は4日の記者会見で「若者の主張を十分把握せずに批判をしている」と強く問題視した。

 細野政調会長は「彼らは非常に政策についてしっかりと考えたうえで行動しており、自分が戦争に行きたくないからやっているという単純な話ではない」と武藤議員の指摘をもんだいだとした。

 細野政調会長は「彼らは平和を求めて行動している。権力者が攻撃をするのはいつの時代も行われてきたことだが、非常に危険な部分がある。平和主義者は安全保障を分かっていないというのは常になされてきた批判だが、そういう思いを持った人々がいることは非常に健全であり、そうした声を受け止めたうえで必要な安全保障とは何なのかを説明するのが権力者の義務だ。与党議員のなかにそういうことをまったく分かっていない議員がいたことが明らかになった」と酷評した。

 武藤議員は「SEALDsが『戦争嫌だから法案成立を阻止する』と主張するが、戦争したくないなら国会周辺ではなく領海侵犯を繰り返す中国大使館前やミサイル実験を繰り返す北朝鮮・朝鮮総連前で反戦の訴えをすべきだ。法案を阻止しても、国会前で叫んでも、中国や北朝鮮の行動は変えられない」とも書き込んでいた。(編集担当:森高龍二)