火山噴火にも安全性は確保 川内原発で総理

2015年08月08日 16:08

 九州電力川内原発1号機の再稼働が11日にも予定されているが、7日の衆院予算員会で川内原発に対する火山への対応が改めて提起された。

 日本共産党の笠井亮議員が提起した。安倍総理は火山噴火などでの川内原発への国民の懸念に対し「九州全域が壊滅的被害を受けるような噴火の場合においても地下のマグマの状況など、川内原発稼働期間での可能性は十分小さいという報告を受けている」と強調。

 安倍総理は「可能性は十分小さいとの報告があるうえでも、火山活動のモニタリングを行うことになっており、変化が生じた場合には早い段階で原子炉停止を命じるなど、厳重に監視が行われる。火山においても再稼働に関する安全性は確保されていると考えている」と答えた。

 笠井議員は「気象庁火山噴火予知連絡会会長の藤井敏嗣東大名誉教授はモニタリングから火山活動の異常をとらえることは可能だが、破局的噴火につながるのか、通常の噴火なのかの判定は困難。モニタリングデータから数十年先の事象を正しく予測するのは不可能だと言われている」と専門家の見解を示したうえで「火山学会が困難とする予知を九州電力なら予知できるということか。(安倍総理は)憲法学者だけでなく、火山学会のいう事にも耳を傾けない。これほどの安全神話はない」と総理が語る安全性に疑問を呈した。(編集担当:森高龍二)