宮沢洋一経済産業大臣は7日の衆院予算員会で、11日にも再稼働が予定されている九州電力川内原発1号機の再稼働に地元住民の理解は得られていると思うかとの日本共産党・笠井亮議員の質問に「住民の理解を得るよう努力するよう九州電力に指導してきている。どのような形で理解を得るのかについては個々の事業者に任せている。九州電力はフェイス・ツー・フェイスでの努力をしている」と九州電力に丸投げともとれる答弁を行った。
宮沢大臣は答弁で「住民の理解を得ることは大変大事だと思っている」としたうえで「昨年11月に鹿児島県を訪ね、知事や地元薩摩川内市長に会い、政府の考えを説明した。そのこともあって、再稼働を容認する方向で進んでいる。まだまだ理解が進んでいない部分もあるが、九州電力もフェイス・ツー・フェイスで地元説明に取り組んでおり、理解は進んできていると思う」とした。
笠井議員が「地元紙(南日本新聞)の世論調査では川内原発再稼働反対が昨年より増え、約6割が反対。女性では7割にのぼっている。九州電力主催のものも含め、公開での住民説明会は何回開かれてきたのか」と質した。
宮沢大臣は「国主催の説明会はこれまで開かれていない。県など主催の説明会に担当者が出て説明してきている」とした。
笠井議員が九州電力に川内原発周辺の10自治体議会が再稼働には国民の理解が得られていないとして、公開での説明会を開くよう求めているのに、九州電力は再稼働に突っ走っている。この対応で良いとする立場かと質した。
宮沢大臣は「九州電力はフェイス・ツー・フェイスでの努力をしている」と繰り返し、公開説明会を開くよう指導するなどの回答はなかった。(編集担当:森高龍二)