社会民主党の福島みずほ副党首は25日の参院安保特別委員会での中谷元防衛大臣の答弁に「中谷防衛大臣は、重要影響事態法案で自衛隊員の安全確保の条文案がないにも関わらず、明文の規定があると言い、そのことをめぐり、答弁が大混乱。こんなひどい答弁はありえない」と大問題だとした。
民主党の福山哲郎議員が質疑の中で、米軍等行動関連措置法では後方支援での自衛隊の安全確保に通じる(1)安全配慮(2)実施区域の指定(3)活動の一時休止・撤退等の措置はどう担保されているか、措置法での条文規定があるのかを質した。
これに対し、中谷防衛大臣は「規定はないが、安全に配慮して行う」などと答え、法規定での担保がないことが明確になった。
規定がないと認める前の答弁では「米軍等行動関連措置法の第4条に、行動関連措置は武力攻撃及び存立危機武力攻撃を排除する目的の範囲内で、事態に応じ合理的必要と判断される限度を超えるものであってはならないと規定している。このことは隊員の安全確保にも配慮したうえで、必要な支援を行うという趣旨を含む」として、明文規定での法律上の担保のないことを、いわば誤魔化していた。
また、安倍晋三総理は「安全確保の規定がないのは承知していた」と答弁。福山議員は「隊員の安全確保は法案の根幹だ。衆院から審議をやり直すか、自衛官に『安全規定はないけど行ってくれ』と言わなければ不誠実」と追及した。こうした審議に、福島社民副党首は「法案の規定と違う答弁ばかり、おかしい」とツイッターに書き込んだ。(編集担当:森高龍二)