維新案「歩み寄れる部分相当ある」石井政調会長

2015年08月31日 07:16

 公明党の石井啓一政調会長は30日のNHK番組で安保法案について「維新の党、次世代の党、元気にする会、新党改革のみなさんと協議に入っている。真摯に謙虚に対応し、できれば幅広い合意形成を目指していきたい」と語った。また、維新の党の案について「丸のみは難しいが、歩み寄れる部分は相当あると思う」との認識を示した。

 維新の党の井坂信彦政調会長代理は「政府の安保法案は日本周辺の海を守る部分がすっぽり抜けている。今年に入っても毎日のように中国公船が尖閣諸島周辺に来て、何度も領海侵犯している。これに対し法整備がないのはおかしい」と領海警備法制定の必要を強調した。

 また井坂氏は「憲法の枠にしっかり納めて法律をつくることが重要。憲法学者だけでなく、歴代内閣法制局長官も含め政府の安保法案は違憲の疑いが強いと言っている。これでは法的安定性の面でも、国民から見ても大変問題がある。維新の法案はこれにきっちり歯止めをかけている」とした。

 自民党の小野寺五典政調会長代理(前防衛大臣)は「対案を出して頂いていることはありがたいし、国会議論は本来、そうあるべきと思っている」としたうえで「日本が個別的自衛権だと思う事であっても、国際法上、集団的自衛権になってしまうので議論しているし」と返した。

 新党改革、日本を元気にする会とともに修正案を出している次世代の党の和田政宗政調会長は「安保法制(安保法案)は必要であり、憲法違反ではないと考えている。ただ国民の理解が十分でないこと、時の政権により暴走するのではないかなどの懸念があることから、我が党を含む3党は『例外なき国会での事前承認』をするよう提案している」と、与党の歩み寄りを求めた。(編集担当:森高龍二)