菅義偉官房長官は3日夕の記者会見で中国の「抗日戦争勝利70年」行事において習近平国家主席が演説のなかで、中国は今後、軍隊の人員を30万人削減するとしたことについて「従来から、中国の軍事力の透明性を強く求めてきたので、人民解放軍の人員削減について、高い透明性を持って進められることを期待したい」と語った。
また、今回の行事での習近平国家主席のスピーチに「日中和解の要素を含むようにしてほしいと伝えてきたが、そうした要素が見られなかったのは残念だと思っている」と語った。
習近平国家主席は、この日の演説で、先の日中戦争について「日本軍国主義の侵略者を打ち負かした」と、日本による侵略戦争であったと明確に示したうえで、中国の今後の歩みについては「決して歴史の悲劇を繰り返させてはならない。中国はずっと平和発展の道を歩んでいく。中国は永遠に覇権を唱えない。永遠に領土を拡張しようとはしない。永遠に自らがかつて経験した悲惨な境遇を他の民族に押しつけたりはしない」と平和への誓いを発信した。
こうした中、日中韓首脳会談が10月31日、11月1日などの日程で一部報道が流していることを受け、記者団から韓国から日程についての連絡がきているのかを聞かれ、菅官房長官は「議長国の韓国を中心に3か国で調整を行っているところだ」とし「具体的な日にちを述べる段階ではない」とした。
また、3か国首脳会談が実現した場合の議題について、記者団の問いに「北朝鮮問題や防災・災害協力などがテーマになると思う」とした。(編集担当:森高龍二)