【今週の振返り】毎日、坂道をゴロゴロ転がって1344円下落の週

2015年09月05日 20:22

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自転車に乗っている人は「人生、下り坂最高!」でも、毎日、後場になったら下り坂をゴロゴロ転がるばかりの値動きでは、再起は遠くなる。

 上海は小幅プラスまで上昇して午前の取引を終え、それを好感して後場は18400円台に乗せて再開し、午後0時36分に300円高を超える18467円の高値をつける。TOPIXも2ケタポイント高。0時台、1時台は18400円をはさんでもみあって動きが乏しくなる。それが2時まで続いていたが、上海市場が再開時はプラスだったものの午後はジリジリ下げて小幅マイナスに下がってしまうと、日経平均もTOPIXを露払いに崩れてしまい一時マイナスに。週後半の3、4日は上海は休場だが、この日は大引けまでお付き合いしなければならない。為替も円高方向。終盤はマイナスに沈んで下げ幅が一時100円を超えて18000円台キープも危うくなるが、そこは何とか踏ん張って18100円台まで戻す。70円安の18095円で終えて3日続落。プラスの時間帯が3時間半以上もあって長かったが、結局、上海市場に水を差されて終値の夜明けは来なかった。日中値幅は610円。日経平均先物日中取引は15分間の〃追加タイム〃に上昇してプラス引け。上海総合指数は-0.2%の小幅安で終え、4連休に入った。

 新規IPOが2件。プラント解体工事に関するエンジニアリング、マネジメント業務を行うベステラ<1433>が東証マザーズに新規上場。公開価格2500円に対し9時50分、25.0%高い3125円の初値がついた。ファッションのセレクトショップ「STUDIOUS」、オリジナルブランドの「UNITED TOKYO」を運営するSTUDIOUS(ステュディオス)<3415>が東証マザーズに新規上場。公開価格2870円に対し9時36分、19.8%高い3440円の初値がついた。波乱の8月は2敗1引き分けを喫した新規IPOだが、9月は連勝して幸先のいいスタートを切った。

 日経平均終値は70.29円安の18095.40円、TOPIX終値は-12.12の1465.99。売買高は29億株、売買代金は2兆9654億円。値上がり銘柄数は339、値下がり銘柄数は1482。プラスのセクターは陸運、医薬品、倉庫、空運の4業種。マイナスのセクターは29業種でその下位はパルプ・紙、鉱業、石油・石炭、鉄鋼、非鉄金属、卸売などだった。

 3日の日経平均は4日ぶりに反発。NYダウは293ドル高で4日ぶりの大幅反発。NASDAQも113ポイント高で3日ぶりに反発した。ヨーロッパ市場も小幅反発で「世界同時株安」の地球周回を止めた。9日に新製品発表会を控えたアップルは午後大きく上昇。しかし、ADP雇用統計の非農業部門雇用者数は+19万人で7月を5000人上回ったが市場予測の+20.1万人より下で、製造業受注額も前月比+0.4%で市場予測の+0.9%に届かなかったので、3日続落後の自律反発の色彩が濃かった。「ベージュブック」は景気拡大を確認し、一部の業種では賃金が上昇して4日の雇用統計への不安が遠のく。原油先物は小幅高で金先物は反落。為替のドル円は120円台半ば、ユーロ円は135円台前半で、前日よりも円安が進行。CME先物清算値は18305円だった。

 この日は「中国人民抗日戦争および世界反ファシズム戦争勝利70周年記念日」で北京では記念式典とパレードを開催し、上海市場は3、4日は連続休場。香港は3日だけ休場する。おかげで「鬼の居ぬ間に洗濯いたしたく候」の日経平均は264円高の18359円で始まる。TOPIXも20ポイントを超える上昇でスタート。午前9時3分に18345円の安値をつけた後は18400円台に乗せ、9時10分に18481円まで上昇。序盤は18400円前後でもみあう。しかし10時30分すぎから下落し18300円を割り込んでしまう。上海も香港も休場なのに、まるでチャイナリスクのまぼろしにおびえるかのよう。それでも3ケタのプラスは保って10時49分の18255円で下げ止まる。11時台は18300円前後から徐々に値を切り上げ、前引けは257円高の18352円。

 後場は18400円台に乗せて再開。午後0時台は18300円割れまでズルズル下げるが、1時台は18300円台半ばで安定する。改正マイナンバー法が可決・成立したが個別銘柄はともかく株価指数の反応は限定的。しかし、2時を回ると上海は休場なのに為替の円高進行を伴って下落が始まり、指数先物プレイは健在。8月以降、日経平均が2万円を大きく割り込んでカラ売り比率が過去最高水準で高止まりするなど、狂った需給バランスがこんな発作を引き起こす。2時20分に18200円を割り込み18194円で下げ止まり、プラス圏は維持。少し反発しても18300円は届かず、終盤は2時56分に18176円まで下げて高値から304円も安くなる。終値は86円高の18182円でTOPIXも+10ポイントに届かず、ローソク足は黒。マイナスに落ちず4日ぶりに反発できただけまし、という結果だった。

 日経平均終値は86.99円高の18182.39円、TOPIX終値は+8.99の1474.98。売買高は22億株、売買代金は2兆3717億円。値上がり銘柄数は963、値下がり銘柄数は822。20業種が上昇し、上位は保険、ガラス・土石、情報・通信、非鉄金属、金属製品、鉱業など。13業種が下落し、下位は銀行、繊維、その他製品、海運、陸運、証券などだった。