安倍晋三総理は9日、全閣僚によるTPP総合対策本部の第1回会合を開き「TPPは成長戦略の切り札」とメリットを強調する一方、「TPPへの国民の不安に寄り添い、国民の不安を払拭するため、合意内容を正確、丁寧に説明していく」と語った。
また「甘利明TPP担当大臣には広範にわたるTPPの経済効果を総合的に分析して頂きたい」と分析指示を行った。
安倍総理は、特に農林水産業について「守る農業から攻めの農業に転換し、意欲ある生産者が安心して再生産に取り組める、若い人が夢を持てるものにして行きたい」と強調。そのため「万全の対策を講じていく考え」を伝えた。
安倍総理は「基本方針を踏まえ各閣僚が陣頭指揮をとり、効果的・効率的な施策を検討するよう」協力を求めた。
安倍総理はTPPについて「成長戦略の切り札」と冒頭に認識を示し「我が国の経済再生、地方創生に直結させていきたい」と語った。
安倍総理は特にメリットとして「工業製品は日本から参加11カ国への19兆円の輸出額の99.9%の関税が撤廃される。鯖江の眼鏡、今治のタオルなど地方の中堅中小企業の特産品の輸出の後押しになる。輸入品の価格の低下により消費者の生活を豊かにしていく」としたほか「投資、サービス、知的財産、電子商取引など企業の海外ビジネスを円滑にするルールが数多く含まれている」と参加が国益につながることをアピールした。(編集担当:森高龍二)