中谷元防衛大臣は防空能力の強化を図るために米国政府から提案のあった「ＫＣ－４６Ａ」を航空自衛隊の新たな空中給油・輸送機として導入することに決めたと２３日、発表した。
中谷防衛大臣は「わが国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中、空中給油・輸送機が増強されることによって戦闘機部隊等がわが国周辺空域等で各種作戦を持続的に遂行し得るようになり、わが国の防空能力が強化をされることになる」と説明した。
また機種決定について「６月に提案希望者に対してＲＦＰ（提案要求書）を配布し、提案書の提出期限を９月８日にしたところ、米国政府からボーイング社のＫＣ－４６Ａについての提案書の提出があり、その他の企業等から提出がなかった」という。
中谷防衛大臣は、そのうえで「提案書を分析・評価したところ、必須要求事項を全て満たしていることが確認された」と選定根拠を述べた。
また、米軍との強化にも今回の選定が戦略的意義を持つものなのかとの記者団の問いには「ＫＣ－４６Ａというのは、性能上は主要な米空軍機Ｆ－３５Ａ、Ｆ－１５、Ｃ－１７、Ｃ－１３０、ＣＶ－２２、米海軍機Ｆ－１８、Ｆ－３５Ｃ、Ｐ－８、米海兵隊Ｆ－１８、Ｆ－３５Ｂ、ＭＶ－２２などに給油可能となる予定でございます。なお、米軍機以外にも性能上は英仏等の軍用機にも給油可能となる予定」とし「日米相互の運用や訓練等のためには優位な機種である」とした。（編集担当：森高龍二）
