原油価格の下落の影響、さらには中国経済の先行きに対する懸念などの影響により、レギュラーガソリン1リットルあたりの全国平均の店頭価格が再び値下がりした。値下がりは2週間ぶりで、今年最も低かった2月の133円50銭に近い水準で、今年2番目の安値となった。原油の国際市場の価格は下落傾向が続いており、今後も小幅な値下がりが続くのではないかとみられている。
28日、経済産業省資源エネルギー庁から調査を委託されている石油情報センターが、石油製品価格調査を発表。それによれば、26日時点でのレギュラーガソリン1リットルあたりの全国平均の店頭価格は、前回の調査(19日)よりも10銭安い133円70銭であった。今年2番目の安値であり、8ヶ月ぶりの水準となる。原油の国際市場の供給過剰感により、緩やかな下落傾向が続いていることが影響したものとみられる。また、中国経済の先行きに対する懸念も、価格下落に影響をもたらした模様だ。
地域別に見てみると、最も下落幅が大きかったのは沖縄県で、1円20銭の下落となった。次いで宮城県、福井県、岐阜県がそれぞれ1円の下落となった。そのほか、青森県が0.9円の値下がり、東京都が0.4円の値下がりという結果で、28県で下落となった。これに対して、北海道が1円80銭の上昇、千葉県、和歌山県、高知県は前回の調査と横ばいという結果。16都道府県で値上がりとなった。
ハイオクは前回の調査よりも10銭下落して144円50銭、軽油は20銭下落して120円、灯油1リットルあたりは40銭下落して77円90銭という結果であり、これで16週連続で値下がりとなった。
今後の見通しについて石油情報センターは、原油価格の下落傾向が続いているため、ガソリン・灯油価格は来週も値下がりすることが予想されるとしている。
今年2番目の安値となったレギュラーガソリン1リットルあたりの店頭価格だが、原油価格の下落傾向がこのまま続き、さらにその傾向が強まるようなことがあれば、最安値を記録する可能性もある(編集担当:滝川幸平)