日中韓首脳会談「定例化」へ 来年は日本で開催

2015年11月02日 10:22

 日中韓首脳会談が3年半ぶりに韓国・ソウルで実現し「首脳会談の定例化」や北朝鮮に対し、国連安保理決議や六者会合共同声明を遵守して非核化に向けた具体的な行動を取るよう、3か国連携し強く促していくことなどの成果を得た。来年は日本が議長国として日韓中サミットを主催する。安倍総理は今回の議論を出発点に来年のサミットを実り多きものにしていきたいと語った。

 3か国首脳会談後の共同記者会見で安倍晋三総理は「北朝鮮に対して首脳レベルで確認できたことは大きな成果」と語った。

 まず、安倍総理は「お互いに隣国であり、隣国であるがゆえに難しい問題もあるが、だからこそ、かねてから首脳レベルの会談を行い、話し合いを進めていくべきと繰り返し述べてきた」としたうえで「韓国・朴槿恵大統領のイニシアティブによって3年半ぶりに日本、韓国、中国の3か国の首脳によるサミットが開催されたことは、3か国にとって、そして地域にとって画期的なこと」と朴槿恵大統領に謝意を述べ、労をたたえた。

 安倍総理は今回の会談で「朴槿恵大統領、中国・李克強首相と胸襟を開いてこの地域の平和と繁栄のために大変率直な意見交換を行うことができたと考えている」と意義を語った。

 この中で、安倍総理は「日韓中FTAについて、交渉を加速するよう努力していくことで、一致した」としたほか「環境、防災、青少年交流、そういった分野で協力を拡大していくことでも一致できた」とした。

 さらに、安倍総理は「ASEAN共同体が発足することを踏まえ、10周年を迎える東アジアサミットを強化し、アジアの平和と繁栄に共に貢献していく意思も確認した。気候変動への対応、持続可能な開発の促進など国際社会が抱える諸課題についても話し合い、協力していくことで一致した」と成果を語った。(編集担当:森高龍二)