情報通信業界の特許資産規模ランキング トップ3はNTT、ヤフー、楽天

2015年11月06日 08:48

 パテント・リザルトは、独自に分類した「情報通信」業界の企業を対象に、各社が保有する特許資産を質と量の両面から総合評価した「情報通信業界 特許資産規模ランキング」をまとめた。2014年4月1日から2015年3月末までの1年間に登録された特許を対象に、個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」を用いた評価を行い、企業ごとに総合得点を集計した。

 その結果、1位がNTTで特許件数は1,603件、2位がヤフーで237件、3位が楽天で203件となった。以下、4位がNTTドコモが504件、5位がMICROSOFT TECHNOLOGY LICENSINGで289件、6位がソフトバンクで119件、7位がTELEFONAKTIEBOLAGET LM ERICSSONで290件、8位がグリーで115件、9位がGOOGLEで125件、10位がコナミデジタルエンタテインメントで202件となった。

 1位のNTTの注目度の高い特許には、「生体適合性に優れた、導電性複合繊維を用いた生体電極」に関する技術などが挙げられる。この特許は、PCT国際出願からの移行となっており、パテントファミリーの情報を確認すると、日本のほかには、米国、欧州、中国に出願が見られ、いずれも各国の特許庁において審査中の段階となっているという。

 2位のヤフーは、「(コンテンツの閲覧者により多くの情報を提供する)配信装置、配信方法」に関する技術などが注目度の高い特許として挙げられる。この特許は2013年の出願で、早期審査請求後に登録が認められている。なおヤフーは、237件中、2012年以降に出願された特許が177件(74.7%)と非常に多くなっているという。

 3位の楽天の注目度の高い特許には、「目的地までの経路上の目印をユーザに分かり易く提示することにより、ユーザを確実に目的地に案内することができる道案内システム、道案内方法」に関する技術などが挙げられるとしている。この特許は、2013年の出願で、早期審査請求後に拒絶査定を受けているが、拒絶査定不服審判を経て登録が最終的に認められている。

 また、上位10社の中で、前年から順位を大きく上げた企業は、ヤフー、ソフトバンク、グリーとなっている。(編集担当:慶尾六郎)