中国軍の動向に一層、警戒・注視する 中谷防相

2015年11月14日 11:23

 中谷元防衛大臣は中国の情報収集艦が今月11日、12日と尖閣諸島付近で単なる通過ではなく、1日の間、東西に反復して航行するなど、特異な航行をしたことについて、13日の記者会見で「活動領域を一層拡大していくものではないか」と警戒、注視しているとした。

 中谷防衛大臣は「11日17時頃に、海上自衛隊の第5航空群所属のP-3Cが尖閣諸島南方の接続水域の外側の海域を西に向かって進んでいる中国海軍ドンディアオ級情報収集艦を確認した。その後、12日19時頃にかけて、この情報収集艦が同海域を東西に反復して航行したことを確認した」と語った。

 そのうえで、中谷防衛大臣は「防衛省としては中国海軍の軍事動向について引き続き注視する。わが国周辺海空域における警戒監視に万全を期す」とした。

 中谷防衛大臣は最近の中国動向について「中国軍は訓練、また情報収集をはじめ、海空域における活動を急速に拡大・活発化させている。わが国周辺海空域では累次にわたる艦艇部隊による沖縄本島・宮古島間の航行等を通じた太平洋への進出が常態化していること、艦艇部隊による太平洋への進出・帰投ルートがわが国の北方を含む形で多様化してきたこと、航空機が沖縄本島と宮古島の間を通過し太平洋に進出する長距離飛行を行うなどの活動が見られるなど、今後、活動領域をより一層、拡大していくのではないか」との見方を示した。(編集担当:森高龍二)