中谷元防衛大臣は30日の記者会見で、沖縄県の翁長雄志知事が普天間基地の代替施設を名護市辺野古に建設するための埋め立て本体工事着手など、一連の政府の対応に対し、沖縄に寄り添うような姿勢が今の安倍政権からは感じられないと強く批判していることについて「この問題については19年に及ぶ長い経緯があり、目的は普天間基地の抱える危険性の除去にある」と強調した。
中谷防衛大臣は「沖縄県とも時間をかけ、一つ一つ丁寧に手順を追って、事業の推進を図ってきている。一昨年に埋め立て申請に沖縄県から承認いただいたわけで、防衛省としては何度も何度も沖縄県の質問に答え、指摘に対し修正等、対応してきた」と答えた。
また、中谷防衛大臣は「埋め立てに承認の取り消しがあったが、法的な手続きに従って対応してきており、防衛省としては瑕疵があったというふうに認識していない」と改めて、取り消しは違法との考えを示した。
また、中谷防衛大臣は「基地負担軽減でも、現在の普天間基地から辺野古の移転を図る場合、基地の規模は3分の1になり、騒音被害も普天間地区においては無くなる。またKC-130の移転や海外からの緊急事態の飛行なども本州で実施するということであり、引き続き訓練等の本土移転も努力していくので、基地負担軽減に政府として取り組んでいるという認識を持っている」と沖縄に理解を求めた。(編集担当:森高龍二)