日本経済団体連合会は7日、2017年度入社の大学卒業予定者・大学院修士課程修了予定者等の採用選考に関する指針をまとめ、十分に配慮して行動するよう加盟社に伝達した。
採用選考活動の広報活動は「卒業・修了年度に入る直前の3月1日以降」とし、選考活動は「卒業・修了年度の6月1日以降」として、活動にあたっては学生の事情に配慮するよう求めている。また、正式な採用内定は「卒業・修了年度の10月1日以降とする」とした。
指針では「公平・公正で透明な採用の徹底に努め、男女雇用機会均等法、雇用対策法及び若者雇用促進法に沿った採用選考活動を行い、学生の自由な就職活動を妨げる行為(正式内定日前の誓約書要求など)は一切しない」ことを指針とした。また「大学所在地による不利が生じないよう留意する」こともあげた。
また「高等教育の趣旨を踏まえ、採用選考活動にあたっては正常な学校教育と学習環境の確保に協力し、大学等の学事日程を尊重する」こととしているほか「留学経験者に対して配慮するように努める。また、卒業時期の異なる学生や未就職卒業者等への対応を図るため、多様な採用選考機会の提供(秋季採用、通年採用等の実施)に努める」ことも指針にあげた。
経団連は広報活動、選考活動が指針で示した開始時期より早期に行うことは厳に慎むことと開始時期を厳守するよう強く求めている。
また、広報活動においては「学生が自主的に参加の可否を判断できるよう、その後の選考活動に影響を与えるものではないことを十分周知する」とし「具体的には、広報活動を行う際の告知・募集の段階と実施時の段階の双方において、当該活動が広報活動として行われる旨を、ホームページや印刷物への明記、会場での掲示や、口頭による説明などの形で学生に周知徹底する」よう求めた。
広報例示では「この説明会は、学生の皆さまに今後の就職活動を行う上での参考として、当社や業界の状況をご理解いただくための広報活動の一環として開催するものであり、参加しなかったからといって、今後の採用選考上不利に働くことはありません」などをあげた。(編集担当:森高龍二)