OPECの減産見送りを受け、ガソリン価格最安値更新

2015年12月18日 08:43

Vehicle Tax2

消費者にとっては歓迎すべき状況なのかもしれないが、その一方で、業界内では「いつまで値下がりが続くのか」と不安が拡大している。

 消費者にとっては歓迎すべき状況なのかもしれないが、その一方で、業界内では「いつまで値下がりが続くのか」と不安が拡大している。レギュラーガソリン1リットルあたりの全国平均価格のことだ。ここのところずっと値下がりが続いているが、とうとう8週連続で値下がりし、5年11ヶ月ぶりの低水準、そして今年の最安値を更新した。経済産業省資源エネルギー庁が16日に発表した石油製品価格調査によれば、12月14日時点のレギュラーガソリン1リットルあたりの全国平均価格は、前週(7日)の127円80銭から1円60銭値下がりして126円20銭となった。2010年1月12日調査時の125円90銭以来の低水準となり、値下がり幅は前週よりも30銭拡大した。

 今回の値下がりの大きな要因は、やはり4日に開催されたOPEC(石油輸出国機構)の総会での結果だ。総会にて減産が見送られたことを受けて、原油価格の値下がりが加速し、その加速分の一部が今回の調査結果に反映されたものとみられている。なお、資源エネルギー庁は来週についても、値下がり幅はもう少し拡大するのではないかとの見方を示している。

 都道府県別に見てみると、47都道府県すべてで値下がりし、主要都市のうち東京都は前週の130円20銭から1円40銭値下がりして128円80銭、大阪府は前週の125円60銭から1円40銭値下がりして124円20銭という結果であった。

 そしてハイオク1リットルあたりの全国平均価格は、前週の138円60銭から1円60銭値下がりして137円、軽油1リットルあたりの全国平均価格は、前週の109円から90銭値下がりして108円10銭、灯油1リットルあたりの全国平均価格は、前週の73円90銭から1円10銭値下がりして72円80銭、灯油18リットルあたりの全国平均価格は、前週の1330円から20円値下がりして1310円であり、灯油はそれぞれ23週連続で値下がりとなった。

 全世界的に消費が先細りの傾向にある中、生産は維持されるという状況が続いている。この状況が解消されない限り、値下がりもまた続くと予想される。資源エネルギー庁も来週の価格について、さらに値下がりする可能性があるとしている。(編集担当:滝川幸平)