アサヒグループホールディングスお客様生活文化研究所が「プチ贅沢」に関する調査を行ったところ、70%以上が月1回以上の頻度で何かしらの「贅沢」をしていることがわかった。贅沢の内容は男女ともに「食べること・飲むこと」がトップ3を占めている。
「自分にご褒美」。この言葉を自分に贈りたくなるのは働き始めてからではないだろうか。
そんな大人の楽しみ、「自分にプチ贅沢」について、アサヒグループホールディングス<2502>お客様生活文化研究所が全国の20歳以上の男女2078人にアンケートを実施した。調査期間は2015年11月25日~12月2日、調査方法はインターネットである。
ここ最近は2008年のリーマンショック、2014年は消費税8%の導入、という贅沢をするには条件が悪い経済状況が続いた。にも関わらず、今回の調査での「プチ贅沢(ちょっとした贅沢)をすることはありますか?」という質問に対しては80%以上が「する」と回答している。性別では男性が77.2%、女性の90.6%が「する」と答えており、女性の方が「プチ贅沢」をする人が多いことがわかった。
「プチ贅沢」をする頻度については、「月1回程度」との回答が33.4%と最も多く、次いで「週1回以上」が23.7%、「月2~3回」が19.4%という結果が出た。「月1回程度」が最も多かった理由の一つに、給料日と贅沢する日を合わせている可能性があるだろう。給料日を目標にして一カ月の労働に努めるようにすれば、サイクルとしてはわかりやすい。
それにしても「週1回以上」と答えている人が23.7%も存在する。この結果に驚くのはどちらかといえば男性ではないだろうか。それもそのはず、「週1回以上プチ贅沢をしている」と回答したのは女性の方が多い。男性19.9%なのに対して、女性が26.9%だ。この差については諸説が推測できるが、まずは女性が考える「贅沢」とは一体何なのか考える必要があるだろう。男性にとっては何でもない風呂の時間が、女性にとっては「良い香りの入浴剤を風呂に入れて入浴する、最高のリラックスタイム」となることもあるからだ。
さて、次は「プチ贅沢」の内容である。何を贅沢と見なすのかは人それぞれであるが、「どんなプチ贅沢をする?」という質問に対して、今回の調査では男女ともに1位~3位までがすべて飲食関連で占められた。
男性の「プチ贅沢」堂々の第1位は外食。2位はお酒、3位はお菓子・デザート。女性の第1位はお菓子・デザート、2位は外食、3位は食品・生鮮食料品であった。「食べて、飲む」という行為が人間をいかに惹きつけるのかが非常によくわかる結果である。もっとも、飲食は一番手軽なストレス解消法であることも関係しているが、食べて飲んで脳に快感を呼び起こす行為は人間に本能的に備わった癒しの手段、サバイバル方法なのだろう。
ではこの「プチ贅沢」、なければないで済ませられるものなのだろうか?
「プチ贅沢は、生活に必要ですか?」の問いについて、36.8%が「絶対必要」、49.1%が「まあまあ必要」と答えており、結局80%以上が必要だと考えている結果になった。
特に年代別では20代、30代に「プチ贅沢は必要」と考える割合が多く、それぞれ42.4%、49.5%という数字が出ている。一方、60代では29.5%、70代では20.0%にまで下がる。
仕事で言うならば現役か、引退後かで数字に差が出そうだが、なにより、この年代ではプチ贅沢やストレス発散より大切なものがあることに気付いていることが多い。それは「普通の日常が一番の贅沢」という悟りではないだろうか。(編集担当:久保田雄城)