2015年、しっかり休めた会社のトップは自動車関連メーカー8社、NTTグループ7社がランクイン――。就職・転職のための企業リサーチサイト「Vorkers」がまとめた「2015年しっかり休めた会社・ガッツリ働いた会社ランキング」で、こんな結果が明らかになった。「しっかり休めた会社」の1位は本田技術研究所、2位は東日本電信電話株式会社(NTT東日本)、3位はNTTコムウェアだった。トップ7社の有休消化率は90%以上と、厚生労働省の就労条件総合調査による取得率(48.8%)より高い。
ランキングは、今年1月~11月にVorkersに投稿された「現職社員」のクチコミの中から、社員のレポート回答者数が10人以上ある企業211社のレポート回答4899件を対象に分析したもの。月間残業時間と、有休取得率も考慮した。
有休消化率が高い「しっかり休めた会社ランキング」では、1位に本田技研工業の研究開発を担う本田技術研究所、7位に本田技研工業がランクイン。その他、自動車部品などを扱うボッシュ(5位)、トヨタ自動車(13位)、ダイハツ工業(19位)、トヨタグループであるアイシン精機(16位)、アイシン・エィ・ダブリュ(23位)、日産自動車(25位)と自動車関連メーカーがトップ30に8社ランクインした。また、NTTグループからはNTT東日本(2位)、NTTコムウェア(3位)、NTTドコモ(6位)、NTT西日本(8位)、ドコモCS(9位)、NTTコミュニケーションズ(14位)、NTTデータ(17位)と、トップ30内に7社が入った。
有休をしっかり消化できる要因のひとつは「組合の強さ」。社員のクチコミからは、「入社と同時に組合加入が認められ、中途入社の方を含めほぼ100%が組合員になる。組合員である以上残業オーバーはゼロ、有休消化は確実で、年に1度5連続有休も取得可能(本田技術研究所、男性)」、「労働組合が非常に強く、管理者は部下社員の有給休暇の取得を厳しく指導される(NTTドコモ、男性)」など、社員の有休消化状況を組合が管理し、有休取得喚起が徹底されていることが伺える。
一方の「ガッツリ働いた会社」は、1位がバイク販売や買取りを手掛けるレッドバロン、2位が積水ハウス、3位が日本通運、以下、大塚商会、船井総合研究所、そごう・西武の順だった。上位30社には小売、住宅販売、広告代理店が目立ち、平均有休消化率は20.9%にとどまった。(編集担当:北条かや)