ソーシャルプロダクツという言葉をご存知だろうか。その名もズバリ、ソーシャルプロダクツ普及推進協会によると「ソーシャルプロダクツとは、企業・組織・個人が、生活者のみならず社会のことを考えて作りだす有形・無形の対象物(商品・サービス)のことで、持続可能な社会の実現に貢献するもの」ということである。つまりエコであったり、フェアトレードであったり、オーガニックで会ったりとサスティナブルな社会性のある商品やサービスを指している。
ヤラカス舘 SoooooS.カンパニーは、消費者の社会的意識や行動を探るためのアンケート調査を実施した。調査の結果、50%を超える消費者が、商品の安さよりも商品を通じたより良い社会づくりへの貢献を評価していることがわかった。また、90%近くが将来的に社会性のある商品が増加すると予測しており、「女性」「既婚」「子持ち」「高所得」が、ソーシャルプロダクツの主な購買層のキーワードだ。今後はこうした層を中心に、社会性のある商品のマーケットがさらに拡大していくと考えられる。
商品の背景やストーリーまで含めて商品の価値と考えている人が全体の60%。また、55%の人が「安いもの」より「商品がより良い社会づくりにつながること」を評価しておりショッピングにモノの消費・所有、単なる節約以上のことを求めている人が多いことがわかった。
フェアトレード、オーガニック、エコ、寄付つき等の社会性のある商品の購入について、いずれも約40%が「将来的に行っていきたい」とている。これらは、90%近くが「社会性のある商品が今後市場で増えてくる」と予想していることとあわせて、今後 社会性のある商品のマーケット拡大が期待できるだろう。
社会性のある商品や活動の中身がどういうものか知った上で購入・利用したことがあるのは、最も多かった「イオン トップバリュ グリーンアイ」で14.2%、続く「ユニクロの全商品リサイクル活動」で11.4%という数字で、まだまだ認知度が低い。
フェアトレードやオーガニック、エコ、寄付つき等の社会性のある商品を買わない理由としては「どれが社会性のある商品か分からない」が44.3%、「一般的な商品に比べて価格が高い」が32.8%、「身近で買える場所がない」29.3%となっており、ソーシャルプロダクツ普及のためには、社会性のある商品であることのアピールや、価格に見合った価値があることを伝えるために商品・サービスのバックグラウンドの情報発信が必要とされるだろう。しかし、ともあれ2016年の消費のトレンドの一つに「ソーシャルプロダクツ」がなることは間違いないだろう。(編集担当:久保田雄城)