防衛庁長官、防衛大臣経験者の石破茂地方創生担当大臣が、野党が主張する安保法制廃止に対し「今までを見る限りにおいて、ほとんど論理を詰めた議論がない」とし「北朝鮮の核実験、中国の人工島建設とアメリカ駆逐艦の行動、ISの動向、普天間代替施設建設など安全保障関連の議論の素材は多くあり、補正予算との関連で幅広い議論が今後行われるものと思う」と補正予算の関連した論戦を提起した。
そのうえで、石破大臣は「個別的自衛権は認められるが、集団的自衛権は認められないという論は一見もっともらしく感じられるが、日本国憲法が制定された時点では個別的自衛権すら認められないとの立場であったはず」とした。
そのうえで石破大臣は「その後、個別的自衛権が広く容認されるようになったことも 『立憲主義に反する』との論理なのでしょうか」と野党に投げた。
石破大臣は「そもそも保安隊創設時に個別的自衛権の保有と行使を認めたことも立憲主義に反していたのだ、とでもしない限り論理は一貫しないように私には思われる」ともしており、今後の参院での論戦、さらに新年度予算案審議での衆参の論戦でも、こうした部分のやり取りが、与野党の主張をより鮮明にするうえでも期待される。(編集担当:森高龍二)