肌のくすみや乾燥の原因を抑制「フラーレン」って?

2016年01月23日 17:42

 肌トラブルの要因としてしられている活性酸素。乾燥や黄ぐすみの原因となるタンパク質のカルボニル化を促進させてしまうという厄介な物質だ。カルボニル化とは酸化の一種で、紫外線ダメージなどで発生した脂質の分解物であるアルデヒドと、真皮のコラーゲンなどのタンパク質が結合して変性し、黄色く変化してしまう現象だ。

 このタンパク質のカルボニル化を抑制する効果があるとして注目されているのが「フラーレン」だ。炭素のみでできている閉殻空洞状(サッカーボール型)の物質で、ダイヤモンドの同素体。エイジングケア成分として国内の多くの化粧品に配合されており、アジアを中心に北米など海外へも拡大している。

 化粧品原料メーカーであるビタミンC60バイオリサーチの調べによると、フラーレンの活性酸素除去能力よって、肌の角層におけるタンパク質のカルボニル化を抑制できることが証明された。ヒト角層に紫外線(UVA)を照射し、角層中のカルボニル化タンパク質量を測定する実験では、フラーレン無添加の場合は大きくカルボニル化タンパク質が増加するのに対し、フラーレンを添加した場合は照射後のカルボニル化タンパク質の増加が抑制された。

 同様にヒト角層に紫外線を照射し、活性酸素の一種であるスーパーオキシドアニオンラジカルを測定する実験でも、フラーレンにより、紫外線照射後のスーパーオキシドアニオンラジカルの発生が抑制されたことが確認できた。

 フラーレンは化粧水や美容液、フェイスパウダーなどのほか、シャンプーにも配合されており、女性タレントや女優が愛用しているとブログなどで紹介している。あくまで個人の感想ではあるが「肌に良くなじむ」「ニキビがなくなった」「しわが目立たなくなった」などの声が寄せられている。

 肌が綺麗なら、それだけで美人に見えるという。以前の化粧品が合わなくなったと感じている人はトライアルセットなどで試す価値があるかもしれない。しかし美しい肌は、規則正しい生活をする、ストレスを溜めない、バランス良く食べる、運動を習慣づける…、などの心がけがあってこそ。こちらも合わせて見直してみよう。(編集担当:久保田雄城)