甘利明経済再生担当大臣は28日夕から、週刊文春が千葉県内の建設会社からURへの口利きの見返りに金銭を授受したとの報道を受け、事実関係を調査した結果、地元秘書が300万円を私的なものも含め使っていたほか、他の秘書1人も頻繁に接待を受けていたことが分かったとし、管理責任を含め「閣僚を辞任する」と表明した。
すでに辞任の意向は安倍晋三総理に伝えた。甘利大臣は「安倍総理は慰留しながらも、私の性格を知っているので仕方ない」との受け止めだったとの旨も語った。
また甘利大臣は自身が平成25年11月に大臣室で、ようかんとお金(50万円)の入ったのし袋の入った袋を受け取ったことを認めた。しかし、50万円は建設会社関係者が大臣室を出てから、のし袋が入っているのが秘書の報告で分かったとした。また26年2月に地元事務所で同額を受け取ったことも認めた。そのうえで、この計100万円については法に基づいた処理をするよう指示したと語った。
一方、300万円を私的なものも含め使った秘書と多数回にわたり接待を受けていた秘書は辞職したとし、時間を要するが、今後も実態については弁護士を通して詳しく調査していくとした。
第2次安倍政権発足から、これまでに経済産業大臣、法務大臣、農林水産大臣の3閣僚が辞任しており、今回、特に主要閣僚の辞任だけに、安倍政権にとって大打撃になることは避けられそうにない。(編集担当:森高龍二)