NHKは今週中にNHKアイテックの不祥事についての調査結果を公表する。籾井勝人会長は今月4日の会見で「調査結果を公表する」とし「不正の原因や役員、管理職の責任を明らかにするとともに、業務をゼロベースで見直し、組織の在り方も検討する」とした。
また「NHKアイテックについては本社が認めなければ支社からの支払い処理ができないように緊急対策をとっている」としている。
また、タクシーチケットの不正使用について「チェックを徹底する。また抜本的な対策の検討を進めている」。アナウンス室職員による危険ドラッグの所持で逮捕され、その後、製造容疑で再逮捕されたことには「捜査当局の対応を見極めて厳正対処する」とした。
NHKの問題については、自民党の山本一太議員が5日のブログで「自民党総務会でNHK予算が審議され、籾井会長からお詫びの言葉と『NHKの経営改革に関しても不祥事の防止策についてもトップである自分が身を賭して全力で取り組む』趣旨の決意表明があった」とし「複数のメンバーから、さらなる反省を求める声も出た。が、最後は全会一致で了承された」と紹介した。
山本氏のブログによると自民党総務会でNHK予算審議のあった日に、籾井会長は「総務会関係者全員の部屋を回ったようだ。『予算の件では、いろいろお世話になりました!しっかりやっていきますので…』とNHK会長の言葉には真摯な響きがあった」と書き込んでいる。不祥事続きのNHKと関連会社だけに、どこまで信頼回復につなぐ切り込みができるか注目される。
一連の事案は、NHKアイテックの社員2人が実体のない会社に工事などを発注したようにみせかけ、約2億円を着服していたことやNHKの複数の記者がタクシーチケットを不正使用していたこと(1人が諭旨免職)。アナウンサーの男性が危険ドラッグ所持容疑で逮捕され、その後の調べで製造していたことも分かり再逮捕されたなど。(編集担当:森高龍二)