血糖値を下げる成分「ピセアタンノール」とは

2016年02月25日 12:25

 人はある程度の年齢を超えると「血糖値」という言葉が健康上においての非常に重要なキーワードになる。糖尿病という生活習慣病の重要な指針となるからだ。

 森永製菓<2201>では、これまで健康分野における機能性素材の開発を推進してきた。そして、その中でパッションフルーツの種子中にアンチエイジング機能を有する“ピセアタンノール(Piceatannol)”が豊富に存在していることを発見し、独自の健康素材「パセノール?(アルファベット表記:Passienol)」を 2013 年に開発した。

“ピセアタンノール”は、アンチエイジング素材として注目されている“レスベラトロール(Resveratrol)”と非常によく似た構造であり、同社ではこれまでに体内吸収性に優れていることや心血管保護効果作用、皮膚老化抑制作用、SIRT1(長寿遺伝子)誘導作用、2型糖尿病モデル動物での血糖値降下作用などを明らかにしている。

 今回、パセノールに関する新しい研究成果が、東京大学生産技術研究所 竹内昌治教授のグループとの共同研究により国際学術誌「Biochemical and Biophysical Research Communications」に掲載された。掲載内容は、健康なラットにおいて“ピセアタンノール”が血糖値の上昇抑制効果を持つことをストレス負荷の少ない実験方法を用いて初めて示したというもの。

 さらに、その効果にはインスリンの分泌が関わっていることを明らかにすることができたという。“ピセアタンノール”を有効成分とする「パセノール」を摂取することは、食後の血糖値変動を適切にコントロールすることに効果を発揮する可能性があるとしている。(編集担当:慶尾六郎)