1月の白物家電の国内出荷額、9ヶ月連続増

2016年02月28日 14:36

 冷蔵庫や洗濯機などの主要製品が好調に推移したことで、エアコンや洗濯機などの白物家電の1月の国内出荷額が9ヶ月連続で前月を上回った。日本電機工業会(IEMA)が22日に発表した内容によれば、1月の国内出荷額は前年同月比9%増の1505億5400万円と、前年同月では消費税増税の駆け込み需要の反動により落ち込みをみせていた冷蔵庫、洗濯機が伸びをみせことにより、出荷額全体も大幅伸長した。ただし、暖冬の影響によりエアコンの国内出荷額は前年同月を下回った。

 品目別に見てみると、「冷蔵庫」は同27.6%増の245億7400万円と大幅伸長。3ヶ月ぶりに前年同月を上回った。「洗濯機」は同13.9%増の234億1200万円。そのほか「電気掃除機」は同114.2%増の75億8300万円、「ヘアドライヤー」は同58.6%増の25億1200万円だった。「ヘアドライヤー」の大幅伸長については、訪日外国人が持ち帰り用に購入したことが影響したものとみられている。その一方で、主力製品である「エアコン」は暖冬の影響を受けて同0.8%減の347億7500万円と、前年同月を下回った。

 こうして「冷蔵庫」や「洗濯機」などの好調さが、1月の国内出荷額の9ヶ月連続プラスを支えたわけだが、「冷蔵庫」ではまとめ買いにも対応できる容量が大きい製品の売れ行きが好調に推移したとのこと。また、「洗濯機」では衣類などをまとめて洗濯することができ、さらに毛布なども洗うことのできる高価格帯の製品の売れ行きが好調に推移したとのこと。現在、リーズナルブな価格帯の商品よりも、付加価値がある高価格商品が好調な売れ行きをみせる傾向にあると言われて久しいが、こうして白物家電でも同様の傾向が続いていることを今回の結果からもうかがい知ることができる。

 そして今回の結果について日本電機工業会は、14年4月に実施された消費税増税前の駆け込み需要の反動減が和らぎ、白物家電の国内出荷額は全体として平年並みにまで持ち直してきているものの、暖冬の影響を受けてエアコンの売れ行きが伸び悩むなど、力強さには欠けているとの見方を示している。(編集担当:滝川幸平)