トヨタ、ジュネーブショーで市販型SUVの新型C-HRをワールドプレミア

2016年03月03日 07:48

Toyota_C-HR

3月1日、ジュネーブショーのプレスデーで世界初公開となった市販型C-HR。プリウスに次いでTNGAで開発された新型車だ」

 トヨタは3月1日、スイスで開幕した「ジュネーブモーターショー2016」で、コンパクトSUVの新型C-HRを初公開した。これは欧州向けの市販車で3ドアモデルである。

 トヨタは2014年秋、パリモーターショーで「C-HRコンセプト(3ドア)」を発表。昨年秋のフランクフルトモーターショーで、進化した5ドアのC-HRコンセプト出展した。今回、ジュネーブショーで市販型C-HRをワールドプレミアしたわけだ。

 トヨタC-HRは、同社のハイブリッド車であるプリウスをベースに開発したクロスオーバー車。独自のエモーショナルなデザイン表現により、軽快さと力強さが大胆に融合した個性際立つスタイリングを実現した。ドライバーの意志に応じた走りを実現する走行性能をもつ。また、アイポイントの高さを生かした「見通しの良さ」や最適なドライビングポジション、優れた安全性など、クロスオーバーに求められる高い基本性能を持ったクルマだ。加えて、ハイブリッドモデル(HV)をラインアップし、高い環境性能も追求したモデルとなった。HVのラインアップによって、グローバル市場で独特な存在感を持つコンパクトクロスオーバーの確立を目指す。

 デザインコンセプトは「センシュアル・スピードクロス」と表現し、SUVのたくましい足回りやスピード感あふれるボディで新ジャンル・スペシャルティとして訴求するという。コンパクトなキャビンとリフトアップ感のある薄いボディを一体化した多面体のような精彩なボディから、前後のホイールフレアが大きく張り出した構成により、圧倒的なスタンスの良さを表現した。

 知的で明晰な印象の独自のフロントデザイン「キーンルック」や、その構成要素である空力性能や冷却、そして歩行者保護向上を配慮したアンダーグリルを強調したフロントデザイン「アンダープライオリティ」などを進化させ、ワイド感と踏ん張り感ある鋭く力強いフロントマスクを作り上げている。

 ボディサイズは、全長×全幅×全高4350×1795×1555-1565mm、ホイールベース2640mmで、短い全長に長めのホイールベースを与えたことで、どっしりとした安定感が得られた。

 搭載するパワーユニットはプリウスに準ずるハイブリッドシステム搭載車のほか、2リッター4気筒ガソリンエンジン(150ps/19.7kg.m)と1.2リッター4気筒ガソリンターボ(116ps/18.9kg.m)の3種となる。駆動方式はFFと4WDを用意するが、4WD車は1.2リッターターボ車だけに設定となった。

 同車は、トヨタが推進する「TNGA (Toyota New Global Architecture)」を取り入れたHVプリウスに次ぐ2台目となる。最大熱効率40%を実現したエンジンをはじめ、コンパクトで軽量化した最新のハイブリッドシステムを搭載し優れた低燃費を実現している。

 また、歩行者検知機能付衝突回避支援型プリクラッシュセーフティ、全車速追従機能付のレーダークルーズコントロールをはじめ、4つの先進安全機能をセットにした衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense P」を採用した。

 新型C-HRは、日本では2016年内に、欧州地域では2017年初旬から販売する。また、順次世界各国での発売を計画しているという。(編集担当:吉田恒)