児童虐待相談「189」アクセス所要時間半減へ

2016年03月08日 11:25

 厚生労働省は児童虐待に関する対処を迅速にするため昨年夏開設した3桁の児童相談所全国共通ダイヤル「189」(いちはやく)への携帯からの利用に場所特定のために時間がかかりすぎる問題を今春に解消する。

 塩崎恭久大臣は「携帯電話からの使い勝手が悪いという話を聞いている。ガイダンスが長く、携帯電話でかけている場所を特定するためのステップが多すぎるということだと思う」とし「1分10秒、長ければ2分かかるという指摘があるようなので、ガイダンスの時間を少なくとも半分以下にする、携帯電話からかけた際に場所を特定する番号入力などの操作が多すぎるので、ぐっと減らすなどの見直しをする」とした。

 厚労省によると、2014年度に全国の児童相談所が対応した虐待相談件数は8万8931件で、2013年度に虐待で亡くなった子どもは69人(うち33人は無理心中)にのぼっている。

 認定NPO法人児童虐待防止全国ネットワークでは「子ども虐待を発見したり、著しく子どもの様子が変だと感じたり、子育てを難しいと感じていたり、子育ての不安がとても大きくなって、子どもに暴力をふるったり、逆に子育てを放棄したくなってしまったら、すぐに受話器を取って、『189』や子ども虐待防止のために民間団体が行っている電話相談に電話を」と呼びかけている。(編集担当:森高龍二)