ベースアップ3年連続実現「大変意味ある」総理

2016年03月25日 07:30

 安倍晋三総理は24日開いた経済財政諮問会議で今年の春闘について「企業収益が過去最高である中で、欲を言えばもう少し力強さが欲しかった」と期待値ほど企業収益を反映させたアップではなかった、と残念がった。

 一方で、ベースアップが3年連続して実現したことには「大変意味のあることであろうと思う」とし「非正規で働く方の賃上げ幅の拡大や同一企業グループ内での賃上げ幅の格差是正など、経済の底上げにつながる新たな工夫として評価できる」と非正規労働者の賃金アップについて評価した。そのうえで、こうした流れは「今、我々が進めている施策と方向性を一にするものであると考える」と語った。

 また、安倍総理は「政労使合意を大切にしたい。そこで取り上げた下請等中小企業の取引条件の改善等に関係大臣には万全を期していただきたい」と指示するとともに、最低賃金についても「1000円を目指し、年率3%を目途に引き上げる方針」とし「経済界におかれては取引条件の改善等にしっかりと御協力いただきたい」と理解と協力を求めた。

 安倍総理は個人消費の拡大に向けた取り組みについても「働きたい、働く時間を増やしたいと希望する900万人もの人々の希望をしっかり叶えていかなければならない」とし「関係大臣には短時間労働者が継続的に就労時間を増やせるよう早急に検討を進めていただきたい」と指示した。(編集担当:森高龍二)