超高齢社会に突入した日本にとって、老後をいかに健康的に過ごすかということは国民的な課題といえる。
人材総合サービスのエン・ジャパン株式会社<4849>が30代~50代のユーザー1980名を対象に行ったアンケート調査によると、回答者96%が「老後が不安」と回答しており、その内訳は「年金制度」「老後の資金」についで「病気やケガ」がある。
また、矢野経済研究所が発表した「健康食品市場に関する調査結果 2014」でも、2014年度の健康食品市場規模はメーカー出荷金額ベースで前年度比100.2%の7208億円、拡大要因として、高齢化社会の進展、アクティブシニアの増加、中高年齢層における生活習慣病予防や美容・アンチエイジング意識の高まり、加齢に伴う身体上の悩みに対する意識の向上などを挙げている。
健康食品とひとくちにいっても、その形状や原料は実に様々だが、昨今、注目されているものとしてはローヤルゼリーがある。ローヤルゼリーはミツバチ由来の天然素材。花粉や蜂蜜を食べた働き蜂がそれを体内で分解、合成し、分泌する乳白色のクリーム状の物質で、女王蜂の生涯唯一のエネルギー源として知られている。タンパク質やアミノ酸など40種類以上の栄養素を豊富に含み、健康食品、医薬品、化粧品など世界中で広く利用されている。
近年の研究では、高血圧などの血圧改善が期待できるペプチドが豊富に含まれていることや、高コレステロール血症(脂質異常症)の原因となる肝臓でのリポタンパク質の過剰分泌を抑制することが分かっている。また、加齢に伴う筋力低下を予防すること、さらには、冷えや耳鳴りといった症状の改善にも有効性が報告されている。
そしてさらに、山田養蜂場が3月に発表した調査結果によると、ローヤルゼリーの継続飲用により、「イライラ感」「腰痛」「関節の痛み」「皮膚のかゆみ」「胸の痛み」「めまい」および「立ちくらみ」の7つの項目で、自覚症状改善が期待できることが判った。
本試験は、同社が滋賀県の長浜市と連携して実施したもので、20代から70代の男女250名を対象に「ローヤルゼリー」を8週間毎日飲用してもらい、飲用前後でアンケート調査を実施し、新たな有効性を示唆する結果を得たものだ。この結果は、古くからの伝承のとおり、ローヤルゼリーがあらゆる健康効果を実感できるスーパーフードとなる可能性を秘めていることを示すものとして、同社では、これから更に研究を進めていくという。
もちろん、ローヤルゼリーがいくらスーパーフードであったとしても、それだけですべてを防ぎ、改善することはできないだろう。しかし、日々の生活の中に取り入れることで、老化を防ぐ一助になることは間違いなさそうだ。(編集担当:藤原伊織)