今週、4月第4週(18~22日)は5日間の取引。世界の主要株式市場の休場日は、18日にベトナム、19日にインド、21日にブラジルが休場する。
国内の経済指標、イベントは、20日の貿易統計、訪日外国人客数が重要。訪日外国人客数が前年同月比マイナスになる「Xデー」は、いつか必ずやってくる。その時、「インバウンド消費成長神話の終焉」で百貨店や専門店などの関連銘柄が急落する恐れがある。
19日には全国百貨店売上高、20日には3月の貿易統計、全国コンビニエンスストア売上高、訪日外国人客数、外国人消費動向調査、21日には全国スーパー売上高、食品スーパー売上高、22日には4月の日経製造業PMI、2月の第三次産業活動指数、毎月勤労統計調査確報値が、それぞれ発表される。
政界では20日に国会で党首討論が行われ、24日は北海道5区、京都3区の衆議院補欠選挙の投開票日。もし与党が勝てば伊勢志摩サミット後の6月に解散して衆参同日選挙に打って出るというのが、もっぱらの噂。
主要銘柄の決算発表は、東京製鐵、安川電機など早期組を皮切りに3月期決算の発表シーズンが幕を開ける。東証の推奨期限は5月15日だが、今年はゴールデンウィークのカレンダーの都合で4月25~28日と5月9~13日に発表が集中する。
18日はライフフーズ、東天紅、19日は東京製鐵、いちごHD、20日は安川電機、日本鋳造、エンプラス、KOA、21日はサイバーエージェント、光世証券、スーパーツール、小松ウオール工業、DNAチップ研究所、総合メディカル、22日は中外製薬、富士通ゼネラル、ジャフコ、モバイルファクトリー、モーニングスターなどが発表する。
新規IPOは今週2件あり、これで4月分は終了。その後は6月頃まで予定なし。「東京市場、春のIPOまつり」をいい形で締めくくれるか? 大トリは2月期決算業績が小売業で一番元気だった業態の食品スーパー。
19日にグローバルウェイ<3936>が東証マザーズに新規上場する。東京が本社で、ソーシャル・ウェブメディア事業、ビジネス・ウェブアプリケーション事業を行っている。求人情報などを掲載するサイト「キャリコネ」を運営。公開価格は2960円。
21日にジャパンミート<3539>が東証2部に新規上場する。東京が本社で、食品スーパーの「ジャパンミート生鮮館」「ジャパンミート卸売市場」「パワーマート」、業務スーパーの「肉のハナマサ」などを運営する流通企業。焼肉レストラン「焼肉や漫遊亭」もある。公開価格は1010円。
海外の経済指標、イベントは、19日のドイツのZEW景況感指数、アメリカの建設許可件数・住宅着工件数が重要。3月に追加緩和したばかりだが21日のECB理事会も気に留めておきたい。なお、前週末17日にカタールのドーハで開かれるOPEC、非OPECを問わない産油国会合の結果次第で、今週の世界のマーケットは大きく動く可能性がある。ドーハの悲劇か? ドーハの歓喜か? ドーハの茶番劇か?
18日には中国の3月の主要70都市新築住宅価格、インドの3月の卸売物価、アメリカの4月のNAHB住宅市場指数、19日にはドイツの4月のZEW景況感指数、アメリカの3月の建設許可件数・住宅着工件数、20日にはオーストラリアの3月の景気先行指数、英国の12~3月の失業率、ブラジルの3月の経常収支、アメリカの3月の中古住宅販売件数、21日には英国の3月の小売売上高、アメリカの4月のフィラデルフィア連銀製造業景況感指数、3月のシカゴ連銀全米活動指数、2月のFHFA住宅価格指数、3月のCB景気先行総合指数が、それぞれ発表される。
19日に韓国、20日にトルコ、スウェーデン、21日にインドネシアが政策金利を発表する。21日にECB(欧州中央銀行)の理事会が開かれ、ドラギ総裁が記者会見を行う。ECBは3月に予告通りに追加緩和を行ったばかり。ヨーロッパの経済は一応小康状態。
22日にはフランス、ドイツ、ユーロ圏の4月のPMI速報値、アメリカの4月の製造業PMIが、それぞれ発表される。22日にユーロ圏財務相会合が開かれる。会場は3月に連続テロが起きたブリュッセルではなくアムステルダム。朝は早い?
アメリカの主要企業の1~3月期の決算発表は今週がピーク。金融も自動車もITもエネルギー関連も、何かと注目のヘルスケアも小売も外食もある。
18日にモルガン・スタンレー、ネットフリックス、IBM、19日にジョンソン・エンド・ジョンソン、ゴールドマン・サックス、インテル、VMウェア、インテューイティブ・サージカル、ヤフー、20日にUSバンコープ、コカ・コーラ、クアルコム、アメリカン・エキスプレス、ニューモント・マイニング、ヤム・ブランズ、ラスベガス・サンズ、
21日にパルト・グループ、D.R.ホートン、アンダーアーマー、ベライゾン、GM、スターバックス、ビザ、シュルンベルジェ、トラベラーズ・カンパニーズ、アルファベット、ニューコア、マイクロソフト、22日にGE、マクドナルド、キャタピラーが発表する予定。
前週末15日の日経平均終値は4日ぶりに反落して16848.03円だった。そのテクニカル・ポジションを確認すると、前週14日に25日線と75日線をたった1日で抜いていた移動平均は、16819円の75日線、16594円の25日線、16364円の5日線が下にある。はるか1531円上空の18379円に200日線があるが、これはどこかよその惑星。
日足一目均衡表の「雲」は15日時点で16320~16989円。15日終値はその雲の中にある。今週は雲の上限が21日の木曜日までは16989円で、22日の金曜日に16908円に下がる。週末まで16900円台をキープしていれば、雲のほうから下に退いて、その上に出ることができる。雲の下限は18日の月曜日は16459円にあるが、19日の火曜日以降は16485円に上がる。これは来週の話だが、25日と26日の間で「雲のねじれ」が起きる。ねじれは雲の切れ目なので、雲の下にいたら一気に雲の上に出られるチャンスだが、雲の上にいたら雲のクッションが効かず、その下まで真っ逆さまに落ちやすい怖い日になる。
ボリンジャーバンドでは、15日終値は16067円の25日線-1σと17122円の+1σの間のニュートラルなゾーンに位置している。買われすぎでも売られすぎでもなく、上にも下にも動きやすいポジションにある。